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Alice Cooper(アリス・クーパー)、デトロイトのプロト・パンクに回帰したミニ・アルバム

Alice Cooper(アリス・クーパー)

アメリカン・ハード・ロックの帝王でありショック・ロックの始祖、アリス・クーパー。「スクールズ・アウト」「アリスは大統領」「ミスター・ナイス・ガイ」「俺の回転花火」「ポイズン」などをヒットさせ、エアロスミスのジョー・ペリー、ジョニー・デップと結成したスーパーグループ:ハリウッド・ヴァンパイアーズでも活躍。日本でも2017年の“LOUD PARK”フェスに出演するなど、時代を超えたスーパースターとして君臨し続ける。そんなアリスの原点であるデトロイトのストリートに焦点を当てたのがこの『ブレッドクラムズ』EPだ。海外では10インチヴァイナルとしてリリースされるが、日本ではCDとしてのリリースとなる。

本作のリーダー・トラックとなるのが「デトロイト・シティ2020」。『ジ・アイズ・オブ・アリス・クーパー』(2003)収録曲のニュー・ヴァージョンで、若き日のアリスのイギー・ポップやMC5、テッド・ニュージェント、ボブ・シーガー、スージー・クアトロなどとの思い出が歌われる。 さらにボブ・シーガー率いるザ・ラスト・ハードが1966年に発表した「イースト・サイド・ストーリー」、スージー・クアトロの1975年のヒット曲「ママのファンキー・ロックン・ロール」、ミッチ・ライダー&ザ・デトロイト・ホイールズの「デヴィル・ウィズ・ア・ブルー・ドレス・オン」、ザ・ダートボムズの「チェインズ・オブ・ラヴ」、MC5の「シスター・アン」など、まだパンクがパンクと呼ばれる以前のプロト・パンク・ナンバーをカヴァー。1960年代デトロイトの裏街を垣間見させる作風でファンをタイムワープさせる。

新曲「ゴー・マン・ゴー」ではMC5改めMC50のウェイン・クレイマーとの夢の合体が実現。両者は2019年10月、UKツアーを行うことも発表されており、デトロイトのロック・シーンを築き上げたベテラン同士の共演となる。

さらに本EPにはマーク・ファーナー(グランド・ファンク・レイルロード)、ジョニー“ビー”バダニェック(ミッチ・ライダー&ザ・デトロイト・ホイールズ)、ミック・コリンズ(ザ・ダートボムズ)、ポール・ランドルフ(ジャザノヴァ)がゲスト参加。ハード・ロック/ヘヴィ・メタルからガレージ・パンクのファンまで必聴のデトロイト・セレブレーションとなっている。

『スクールズ・アウト』(1972)『ビリオン・ダラー・ベイビーズ』(1973)、『悪夢へようこそ』(1975)などアリスの名盤をプロデュース、最新ソロ作『パラノーマル~超常現象の館~』(2017)も手がけている相棒プロデューサーのボブ・エズリンを起用、ベスト・パートナーを得た極上サウンドを堪能出来る。デトロイト・ロック・シティに捧ぐ、アリスからの熱すぎるトリビュート。モーター・シティは燃えているか?

 

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タグ : ハードロック/ヘヴィメタル(HR/HM) PUNK/EMO TOWER OF THE BEAST

掲載: 2019年10月29日 11:57

更新: 2019年11月28日 12:00