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Jeff Tweedy(ジェフ・トゥイーディー)|ウィルコのフロントマンによる最新ソロ・アルバム『LOVE IS THE KING』が待望のCD化

Jeff Tweedy(ジェフ・トゥイーディー)

ウィルコのフロントマン、ジェフ・トゥイーディー。ウィルコとしての活動だけでなく、ここ最近はソロ・アーティストとして、また息子とのTweedyとしても作品を発表している彼だが、2018年のソロ・アルバム『WARM』、そして2019年にリリースした続編的作品『WARMER』に続くソロ・アルバムを完成させた。WILCOとしても昨年アルバム『ODE TO JOY』をリリースし、自身の著作『HOW TO WRITE ONE SONG』を発表するなど忙しくしていた彼が10月に配信先行でリリースした最新作『LOVE IS THE KING』。今年春、コロナウイルスの感染拡大に伴うロックダウンの中で制作されたアルバムが配信に続き、ようやくCDとアナログLPで発売される。

アメリカでも猛威を振るったコロナウイルスの感染拡大により、3月以降のウィルコの北米ツアー日程が延期となったジェフは、シカゴの自宅に戻った。そこで彼は世界的な危機による不安や混乱を避け、息子のスペンサーとサミーとともにスタジオにこもり、アルバムができるまで一日一曲作りレコーディングしていくというタスクを、自らに課したのであった。曲を作る中、彼らは外の世界で起きている大きな混乱を取り上げるのではなく、自身の内面に向き合い、心の中に生まれる恐怖や別離、脆弱性というものが引き起こすものを表現しようとしたという。

「痛みを無駄にしてはいけない」そう語りながらジェフは、持ち前の知恵とウィットで、生きることや愛することの2面性を受け入れ、曲へと描き出していく。例えばタイトル・トラックにある“人生は平等じゃない/愛こそが王だ”という歌詞の一説のように。またアルバム収録曲の「Robin Or A Wren」では死を悼みながら、転生を受け入れ、絶望と希望を対比させている。また短編映画を思わせる詩的な語り口でパーソナルなテーマに触れながら、広く共感を得る作品もある。ジェフとトム・シックがプロデュースを手掛けたこのアルバムに収録されている楽曲は音楽と詩によって、ある特定の時代における人々の苦闘を表現しながらも、直接その時代を引き合いに出すことなく、ところどころに滲ませているのだ。また、曲を歌うジェフの口元がエルヴィス・コステロやロビン・ヒッチコック、ノラ・ジョーンズや彼の息子たちなど様々な人物の口元に置き換わるユーモラスな「Gwendolyn」のミュージック・ビデオにも注目。

アルバムが生まれるきっかけとなったのは、ロックダウン下、創造性の心地よさを盾にしながら、家族としての落ち着きを得ようとしたことだったという。しかし完成したアルバム『LOVE IS THE KING』において、ジェフは巧みなバランス感覚で愛と希望を歌に描く。このような時代だからこそ、ジェフ・トゥイーディーが届けたかった『LOVE IS THE KING』。ここには必要とするすべての人のための慰めがある。

輸入盤CD


輸入盤LP


■収録曲
01. Love Is The King
02. Opaline
03. A Robin or A Wren
04. Gwendolyn
05. Bad Day Lately
06. Even I Can See
07. Natural Disaster
08. Save It For Me
09. Guess Again
10. Troubled
11. Half-Asleep

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掲載: 2020年11月06日 17:30