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作曲に指揮に活躍したイタリアの鬼才エツィオ・ボッソ追悼!『ア・ライフ・イン・ミュージック』(20CD+DVD)

エツィオ・ボッソ

まるで音楽の火照りをダイレクトにぶつけるかのような圧倒的なドラマ。2020年5月、48歳で亡くなったイタリアのマルチ・ミュージシャン、エツィオ・ボッソの足跡を集大成した21枚組。

2020年5月18日、イタリアでもっとも輝かしい成功を収めた作曲家・指揮者・コントラバス奏者・ピアニストのエツィオ・ボッソが48歳の生涯を閉じました。その追悼盤として、ボッソがその生涯に残したすべての自作アルバムに加えて、その晩年に力を入れたスタンダード・レパートリーの指揮者としての活動を記録したさまざまなライヴ録音をCD20枚とDVD枚に集大したボックスが追悼盤としてリリースされます。

エツィオ・ボッソは1971年トリノ生まれ。音楽好きの兄から影響を受け、16歳でソリストとしてフランス・デビュー。その後ウィーン音楽アカデミーでコントラバスと作曲、指揮を学んでいます。折衷主義、多様性、そして寛大さは、彼の音楽活動の特徴であり、作曲家や演奏家、指揮者、室内楽アンサンブルのメンバーとして、あらゆるコラボレーションを行いました。とにかく多作でオペラ(4曲)、バレエ音楽、交響曲(4曲)、協奏曲(ヴァイオリン協奏曲だけでも3曲)、室内楽曲、声楽曲、映画や演劇のための音楽など、あらゆるジャンルで作曲を手掛け、イタリア国内のみならず、世界各国でその音楽性は高く評価されています。2011年に筋萎縮性側索硬化症を発症、脳腫瘍の手術を受けて以降もなお、精力的に音楽活動を続け2016年にはサンレモ音楽祭にも出演。2018年までに10万人以上の聴衆がコンサートに訪れ、2017年発売のアルバム『The 12th Room』は、イタリアだけで5万枚を売り上げた、近年のイタリアで最も成功した音楽家と評価されています。

また、彼は、音を言語学的美学に取り組みました。イタリアのような大規模コンサートが困難な国でも10万人以上がコンサートに参加し、ヨーロッパ・フィルを含む様々なオーケストラを指揮しました。

晩年はさらに自ら組織したヨーロッパ・フィルの常任指揮者兼芸術監督のほか、ストラディヴァリ・フェスティヴァル室内管弦楽団音楽監督、ボローニャ市立劇場管弦楽団客演指揮者、トリエステ・ヴェルディ歌劇場管弦楽団音楽監督をつとめるなど指揮者として精力的な活動を続け、2016年からはソニークラシカルと専属契約を結び、2018年2月にスタインウェイ・アーティストにも任命されました。クラウディオ・アバド娘のアレッサンドラが設立した社開発団体「モーツァルト14」(クラウディオ・アバドの社会的および教育的公式遺産)の国際大使でもあった彼は、2019年1月アバドの没5周年を記念して開催されたイベント「グレイジー・クラウディオ」の主役も務めました。同年、イタリア国営テレビRai3の番組「Che Storia è la Musica」で、クラシック音楽の普及に革命をもたらし、すぐに予想以上の成功を収め、130万人以上の視聴者を獲得しました。8月には、アレーナ・ディ・ヴェローナでの「カルミナ・ブラーナ」のコンサートは14,000人を超える観客を集め、スタンディングオベーションが繰り返されるセンセーショナルなイベントとなりました。秋からは病状が悪化し活動も停止し、2020年5月15日に48歳で亡くなりました。

この21枚組のボックスには、この多彩かつ激烈な生涯を送ったイタリアの天才音楽家の足跡を記録したもので、数多くの写真や共演アーティストへのインタビューが記載されたブックレットが付属します。
(ソニーミュージック)

収録内容
<CD1>
エツィオ・ボッソ:
1. 弦楽五重奏曲第2番『The Nights』
2. 弦楽四重奏曲第3番『The Way of 1000 and One Comet』
[演奏]エツィオ・ボッソ(コントラバス&指揮)、トリノ弦楽四重奏団
[録音]2004年
<CD2>
エツィオ・ボッソ:ヴァイオリン協奏曲第1番『EsoConcerto』
[演奏]ジャコモ・アガッツィーニ(ヴァイオリン)
エツィオ・ボッソ(指揮) ブックスコンソート弦楽オーケストラ
[録音]2005年
<CD3>
エツィオ・ボッソ:弦楽四重奏曲第5番『Music for the Lodger』
[演奏]エツィオ・ボッソ(指揮)、トリノ弦楽四重奏団
[録音]2005年
<CD4>
エツィオ・ボッソ:『海の歌1から4と、その他の小さなお話』
[演奏]ジャコモ・アガッツィーニ(ヴァイオリン)
クラウディア・ラヴェット(チェロ)
エツィオ・ボッソ(指揮) ブックスコンソート弦楽オーケストラ
[録音]2011年
<CD5>
エツィオ・ボッソ:『Road Signs Variations』
[演奏]エツィオ・ボッソ(ピアノ、コントラバス、ヴォーカル)
ジャコモ・アガッツィーニ(ヴァイオリン)
クラウディア・ラヴェット(チェロ)、他
[録音]2008年
<CD6>
エツィオ・ボッソ:交響曲第1番『オーシャンズ』
[演奏]エツィオ・ボッソ(指揮)
レリヤ・ルキッチ(チェロ)
トリノ王立歌劇場フィラルモニカ'900
[録音]2009年、トリノ
<CD7>
エツィオ・ボッソ:『Six Breaths』
[演奏]エツィオ・ボッソ(指揮、ピアノ)
ロンドン・チェロ・アンサンブル
[録音]2009年
<CD8>
エツィオ・ボッソ:交響曲第2番『Under the Trees' Voices』
[演奏]エツィオ・ボッソ(指揮)
トリノ王立歌劇場フィラルモニカ'900
[録音]2009年、トリノ(ライヴ)
<CD9>
エツィオ・ボッソ:『Music for Weather Elements』
[演奏]エツィオ・ボッソ(指揮、ピアノ)
ジャコモ・アガッツィーニ(ヴァイオリン)
レリヤ・ルキッチ(チェロ)
[録音]2010年
<CD10>
1. エツィオ・ボッソ:Following a Bird (Unconditioned) "Out of the Room"
2. ショパン:前奏曲 第6番 ロ短調Op.28-6 (The Burned Room)
3. J.S.バッハ(ボッソ編) :プレリュード ホ短調 BWV 855a (The Children's Room),
4. ショパン:前奏曲 第20番 ハ短調 Op.28-20 (The Dark Room),
5. J.S.バッハ(ボッソ編) :インヴェンション 第2番 ハ短調 BWV 773 (The Breakfast Room),
6. ショパン:前奏曲 第4番 ホ短調Op.28-4(The Pain Room),
7. J.S.バッハ:プレリュード 第1番 ハ長調 BWV.846 (The Building Room),
8. エツィオ・ボッソ:Split, Postcards from Far Away (The Tea Room),
9. ジョヴァンニ・ズガンバーティ:グルックの歌劇『オルフェオとエウリディーチェ』から「メロディ」 (The Therapy Room)
10. ジョン・ケージ:ある風景の中で (The Smallest Room),
11. エツィオ・ボッソ:Missing a Part (The Waiting Room G),
12. エツィオ・ボッソ:Emily's Room (Sweet and Bitter),
13. エツィオ・ボッソ:Split, Postcards from Far Away,(ボーナストラック)
[演奏]エツィオ・ボッソ(ピアノ)
[録音]2016年9月、イタリア、レッジョ・エミーリア、グアルティエーリ劇場
<CD11>
エツィオ・ボッソ:ピアノ・ソナタ第1番 ト短調「The 12th Room」
[演奏]エツィオ・ボッソ(ピアノ)
[録音]2016年9月、イタリア、レッジョ・エミーリア、グアルティエーリ劇場
<CD12>
1. J.S.バッハ(ボッソ編) :プレリュード ホ短調 BWV 855a (The Children's Room),
2. エツィオ・ボッソ:Smiles For Y
3. ドビュッシー:亜麻色の髪の乙女
4. エツィオ・ボッソ:Before 6
5. エツィオ・ボッソ:Sixth Breath, The Last Breath
6. エツィオ・ボッソ:Rain, in Your Black Eyes
7. エツィオ・ボッソ:Speed Limit, A Night Ride
8. エツィオ・ボッソ:Diversion, Street Kisses
9. エツィオ・ボッソ:Clouds, The Mind on the (Re)Wind
10. エツィオ・ボッソ:Pines and Flowers
[演奏]エツィオ・ボッソ(ピアノ)
[録音]2008-2016年
<CD13>
1. エツィオ・ボッソ:Unconditioned (Following, A Bird)
2. エツィオ・ボッソ:Mechanical Dolls
3. エツィオ・ボッソ:The Nights
4. エツィオ・ボッソ:Tree's Sacrifice
5. エツィオ・ボッソ:Emily Dickinson, Who Cares About the Bluebird Sing?
6. ショパン:前奏曲 第4番Op.28-4(The Pain Room)
7. エツィオ・ボッソ:Exit, Run 44
8. エツィオ・ボッソ:Landfall, We Unfold
9. エツィオ・ボッソ:Grains (An Hailstorm)
[演奏]エツィオ・ボッソ(ピアノ)
[録音]2004-2016年
<CD14>
1. J.S.バッハ:ブランデンブルク協奏曲第3番ト長調 BWV.1048
2. ボッソ:ヴァイオリン、弦楽、ティンパニのための協奏曲第1番「Esoconcerto」
3. メンデルスゾーン:交響曲第4番イ長調 Op.90『イタリア』
[演奏]セルゲイ・クリロフ(ヴァイオリン:2)
フェニーチェ劇場管弦楽団
エツィオ・ボッソ(指揮)
[録音]2016年10月17日、ヴェネツィア、フェニーチェ歌劇場(ライヴ)
<DVD>
1. J.S.バッハ:ブランデンブルク協奏曲第3番ト長調 BWV.1048
2. ボッソ:ヴァイオリン、弦楽、ティンパニのための協奏曲第1番「Esoconcerto」
3. メンデルスゾーン:交響曲第4番イ長調 Op.90『イタリア』
[演奏]セルゲイ・クリロフ(ヴァイオリン:2)
フェニーチェ劇場管弦楽団
エツィオ・ボッソ(指揮)
[録音]2016年10月17日、ヴェネツィア、フェニーチェ歌劇場(ライヴ)
※エツィオ・ボッソによる、各曲のイントロダクション付
<CD15>
1. J.S.バッハ(原曲:マルチェッロ):『協奏曲 ニ短調BWV.974』より「アダージョ」
2. チャイコフスキー:『四季』Op.37aより「10月」
3. エツィオ・ボッソ:『In Her Name, The Sea Rain』
4. J.S.バッハ:『チェンバロ協奏曲第5番 ヘ短調 BWV.1056』より「アリオーゾ」
5. エツィオ・ボッソ:『Split, Postcards from Far Away (The Tea Room)』
6. J.S.バッハ(ジロティ編):『前奏曲 ロ短調 BWV.855a-18』
7. エツィオ・ボッソ:『Rain, In Your Black Eyes』
8. ジョン・ケージ:『4'33"』
[演奏]エツィオ・ボッソ(ピアノ、指揮)
ストラディヴァリ・フェスティヴァル室内管弦楽団
[録音]2018年2月1-3日、クレモナ、アウディトリウム・ジョ.ヴァンニ・アルヴェーディ
<CD16>
チャイコフスキー:『弦楽セレナーデ ハ長調 Op.48』
[演奏]エツィオ・ボッソ(指揮)
ストラディヴァリ・フェスティヴァル室内管弦楽団
[録音]2018年2月1-3日、クレモナ、アウディトリウム・ジョ.ヴァンニ・アルヴェーディ
<CD17>
1. ペルト:フラトレス
2. J.S.バッハ:主イエス・キリストよ、われ汝に呼ばわる BWV.639
3. エツィオ・ボッソ:バガテル第3番『Dreaming Tears in a Crystal Cage』
4. メシアン:世の終わりのための四重奏曲より『イエスの永遠性への賛歌』
5. J.S.バッハ:われら悩みの極みにありて BWV.641
6. ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第14番嬰ハ短調 Op.27-2『月光』より第1楽章
7. J.S.バッハ:チェロ・ソナタ ト長調 BWV.1027より第3楽章
[演奏]エツィオ・ボッソ(ピアノ)
レリヤ・ルキッチ(チェロ)
[録音]2017年11月28日~12月1日、クレモナ、アウディトリウム・ジョ.ヴァンニ・アルヴェーディ
<CD18>
エツィオ・ボッソ:ピアノとチェロのためのソナタ第1番『ルーツ』
[演奏]エツィオ・ボッソ(ピアノ)
レリヤ・ルキッチ(チェロ)
[録音]2017年11月28日~12月1日、クレモナ、アウディトリウム・ジョ.ヴァンニ・アルヴェーディ
<CD19>
1. ロッシーニ:歌劇「セビリャの理髪師」序曲
2. プロコフィエフ:「ピーターと狼」Op.67
[演奏]エツィオ・ボッソ(指揮)
ヨーロッパ・フィルハーモニー管弦楽団、(EUユース管弦楽団ほかのメンバーで組織されたスペシャル・オーケストラ)
シルヴィオ・オルランド(語り)
[録音]2019年1月20日、ボローニャ、テアトル・コムナーレ(ライヴ)
<CD20>
1. ベートーヴェン:交響曲第7番イ長調作品92
2. モーツァルト:歌劇「フィガロの結婚」序曲
[演奏]エツィオ・ボッソ(指揮)
ヨーロッパ・フィルハーモニー管弦楽団、(EUユース管弦楽団ほかのメンバーで組織されたスペシャル・オーケストラ)
[録音]2019年1月20日、ボローニャ、テアトル・コムナーレ(ライヴ)

カテゴリ : ニューリリース | タグ : ボックスセット(クラシック)

掲載: 2020年11月06日 12:00