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ヴェロニク・ジャンス出演!ジャン&アヴィニョン=プロヴァンス国立管~レイナルド・アーン壮年期のミュージカル“未だ見ぬ人よ”(CD+BOOK)


[Palazzetto Bru Zane 公式チャンネルより]

アーン壮年期の舞台作品は洗練の極致! ジャンスら歌手陣も絶好調

『失われた時を求めて』の作家プルーストとの親交で知られる世紀転換期フランスの作曲家レイナルド・アーンは、大の社交家らしく、早くから舞台音楽でも成功を収めていますが、これはかなり後期の作品。
両大戦間の1933年、かつてオッフェンバックが自らのオペレッタ上演の牙城としていたブフ=パリジャン劇場で初演された際には、のちに『北ホテル』や『天井桟敷の人々』といった名画で銀幕を賑わせることになる名女優歌手アルレットも乳母フェリシ役で登場。
台本は、こちらも後年映画監督として活躍をみせたサシャ・ギトリ。名作《シブレット》でタッグを組んで以来10年ぶりのアーンとの仕事は、ここでも大きな成功につながりました。

新聞広告で密かに浮気相手を募ったところ、数々の応募者の中に自分の妻、娘、娘の乳母らが含まれていると知り大慌てする帽子屋プロスペールの喜劇……荒唐無稽な内容でありながら、アーンはフランス近代音楽らしいオーケストラを使い(管楽器はフルート、クラリネット、サクソフォン、バスーン各1にクラリネット2本のみ)、彼の歌曲やピアノ曲に通じるような、親しみやすくも極めて洗練された音楽を付けています。

演劇の都としても知られる南仏アヴィニョンのオーケストラを鮮やかにまとめてゆくサミュエル・ジャンのタクトも絶妙なら、ヴェロニク・ジャンスをはじめとした歌手陣も、音楽の美しさと機微をとらえた歌唱で作品の味わいをじっくり引き出してゆきます。

Bru Zaneレーベルならではの200ページを超える充実したブックレットでは、いつも通りの口絵の多さと解説の充実に加え、録音では省略されている音楽抜きの台詞部分まで含めたギトリ執筆の台本全編も英訳付で読むことができます。
(ナクソス・ジャパン)

【曲目】
レイナルド・アーン(1874-1947):《未だ見ぬ人よ》 3幕のミュージカル
台本: サシャ・ギトリ
初演: 1933年10月5日、パリ・ブフ=パリジャン劇場

【演奏】
ヴェロニク・ジャンス(ソプラノ)…帽子屋の妻アントワネット
オリヴィア・ドーリー(ソプラノ)…帽子屋の娘マリー=アンヌ
エレオノール・パンクラツィ(メゾソプラノ)…乳母フェリシ
トマ・ドリエ(バリトン)…パリの帽子屋プロスペール
ヨアン・デュブリュク(バリトン)…クロード
カール・ガザロシアン(テノール)…ジャン=ポール、イラリオン・ラリュメット
ジャン=クリストフ・ラニエス(バリトン)…ヴィクトール氏、店員の男

サミュエル・ジャン(指揮)
アヴィニョン=プロヴァンス国立管弦楽団

【録音】
2019年9月12-14日
グランタヴィニョン音楽堂 ル・ポンテ(フランス南部プロヴァンス地方)

カテゴリ : ニューリリース

掲載: 2021年01月05日 00:00