フルシャ&バンベルク響/マーラー:交響曲第4番~ソーシャル・ディスタンシング配置による新録音
(c) Marian Lenhard
2020年7月録音
フルシャ&バンベルク響によるマーラー第4番
コロナ禍に美しく響く「天上の生活」
2020年1月にヤクブ・フルシャ率いるバンベルク交響楽団が、マーラーの交響曲第4番を引き下げてドイツ・ツアーを行ったそのわずか2か月後にドイツはロックダウンに入り、文化施設の閉鎖等でコンサートの中止を余儀なくされ、また感染リスクの観点から大編成の交響曲を演奏することが難しくなりました。
しかし、バンベルク交響楽団は早くから、科学者チームとの実験を行い、コロナの時代に安全に音楽を演奏する方法を模索していました。そしてソーシャル・ディスタンシング配置、無観客で、交響曲第4番を中心としたプログラムで2020年7月にバンベルクでグスタフ・マーラー国際指揮者コンクールが行われました。第4番は、マーラーの交響曲の中でも比較的編成の小さいものですが、数か月ぶりの交響曲の演奏となりました。(コンクールの優勝者はイギリス出身のFinnegan Downie Dear)
本盤は、その際にフルシャ指揮、ソリストにはドイツのアンナ・ルチア・リヒターを迎え録音されました。ソーシャル・ディスタンシング配置ではありますが、細部までとても丁寧に作り上げた、数ある録音の中でも繊細で美しいものに仕上がっています。第4番はマーラーの交響曲ののなかではシンプルな作品ですが、どの楽章も容易ではなく、フルシャの整然とした音楽作りと、アンナ・ルチア・リヒターのすっきりとした歌唱により見事にまとめあげています。特に、第3楽章の深々とした響き、終楽章の「天上の生活」の澄み切った美しさが際立つ演奏です。
(キングインターナショナル)
【曲目】
マーラー:交響曲第4番ト長調
【演奏】
バンベルク交響楽団
ヤクブ・フルシャ(指揮)
アンナ・ルチア・リヒター(メゾソプラノ)
【録音】
2020年7月、ヨーゼフ・カイルベルト・ザール
輸入盤・日本語帯・解説付
(c) Marian Lenhard
カテゴリ : ニューリリース | タグ : GUSTAV MAHLER
掲載: 2021年01月22日 00:00