2台ピアノ版 ワーグナー“ニーベルングの指環"(2枚組)~ヘルマン・ベーンによるトランスクリプション
マーラーの親友「ヘルマン・ベーン」による2台ピアノ版《ニーベルングの指環》!
2台ピアノ用編曲で新境地を切り拓いた音楽家による珠玉のワーグナー・トランスクリプション!
マーラーの親しい友人であったヘルマン・ベーン(1859-1927)は、ブルックナーとラインベルガーに作曲を師事したドイツの音楽家。1883年頃にはオリジナルの作曲活動からほぼ手を引き、以降は他の作曲家の作品の編曲、特に交響的な作品の2台ピアノ用編曲で新境地を開拓しました。ベーンが1914年にスタートした《リヒャルト・ワーグナーの楽劇からの50の交響的楽章》は史上最大級のトランスクリプション・プロジェクトであり、Musicaphonレーベルからは本作のほかにワーグナーの楽劇《トリスタンとイゾルデ》の2台ピアノ版(抜粋、M56986)や、マーラー自身によって称賛された交響曲第2番《復活》の2台ピアノ版(M56915)などが発売されています。
ワーグナーの作品では、和音を拡大し、弾くのが困難なほどに広い左手のフィンガリングを巧みに利用するなど、2人の奏者間でずれが生じるような編曲が意図的に行われており、マーラーの交響曲を伝統的な手法で編曲した際とは異なるアプローチが採用されているのが特徴です。家庭用ピアノ音楽の範疇を超えた難度の高い編曲版ですが、奏者はベーンの意図を理解し、ペダルを適切に、また十分に使用することで、ワーグナーのシンフォニックな音楽にふさわしい豊かなサウンドを生み出すことができるのです。録音はバイロイトで行われ、ワーグナー家ともかかわりの深い同地のピアノメーカー、シュタイングレーバー社のピアノ2台が用いられています。
(東京エムプラス)
【曲目】
ワーグナー:楽劇 《ニーベルングの指環》
(ヘルマン・ベーンによる2台ピアノ版、抜粋)
【演奏】
コード・ガーベン、トマス・ホッペ(CD1のみ)
ユストゥス・ツァイエン(CD2のみ)
(ピアノ/シュタイングレーバー E-272)
【録音】
2012年4月&2020年9月
(ドイツ、バイロイト)
カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2021年10月15日 18:00