小菅優、4年がかりで取り組んできた企画『Four Elements(四元素)』完結巻「大地」の登場!
小菅優が4年がかりで取り組んできた企画「Four Elements」(四元素)、最終巻のテーマは「大地」。
ベートーヴェンをはじめ、ドイツ古典派・ロマン派を中心に絶妙なタッチと独自の感性に貫かれた演奏を聴かせる小菅優。このアルバムは、彼女が2017年から取り組んで来たコンサート・シリーズ「Four Elements」の完結編となる「大地」のプログラムによるセッション録音です。
「四元素(水・火・風・大地)の中で最も人間に近いのが『大地』であり、人間そのものを追っていきながら、人間の歴史を語るようなプログラムにしたいと考えた」という小菅の想いがそのまま反映された今回の選曲は、これまでのような小品を配したものではなく、どれもがメインとなるような重い作品が並べられています。
大地から連想される「自然」、「故郷」をテーマにしたシューベルトの「さすらい人」幻想曲、ヤナーチェクのソナタ「1905年10月1日・街頭にて」、ショパンの「ソナタ第3番」と、広島の原爆による放射能の余波で命を落とした少女の日記を元にしたという藤倉大の「Akiko’sDiary」。どの作品にもストーリーがあるとともに作曲家の深い思いが内包されていますが、小菅はこれを丁寧に掬い上げ、彼女ならではの多彩な音色と繊細な感情表現で、音を紡いでいきます。ますます深化を遂げる小菅優の"今"を捉えた1枚です。
(ナクソス・ジャパン)
『Four Elements Vol.4 Earth(大地)』
【曲目】
フランツ・シューベルト(1797-1828): 幻想曲 ハ長調「さすらい人」 D. 760
1. Allegro con fuoco ma non troppo
2. Adagio
3. Presto
4. Allegro
レオシュ・ヤナーチェク(1854-1928): ソナタ 「1905年10月1日・街頭にて」 JW VIII/19
5. “Předtucha”
6. “Smrt”
7. 藤倉 大(1977-): Akiko’s Diary
フレデリック・ショパン(1810-1849): ピアノ・ソナタ第3番 ロ短調 Op. 58
8. Allegro Maestoso
9. Scherzo. Molto Vivace
10. Largo
11. Finale. Presto ma tanto
【演奏】
小菅 優(ピアノ)
【録音】
2021年9月13-16日、b-sharp Studio、ベルリン(ドイツ)
[日本語解説付き]
「深い円熟期の作品が次々に登場しますし、古典派からロマン派、近代あるいは国民楽派、現代まで色々な時代を網羅してもいます。メイン曲が並ぶ濃厚な内容なので、自分としてはシリーズ最後にして最大のチャレンジでもあります。それに、葛藤の末、最後に光が射すこのプログラムから、いまのこのような時世を乗り越えようという希望を感じていただけたら嬉しい限りです」 (小菅優…2020年11月の東京公演へ向けたインタビューより)
カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2021年11月29日 00:00