Swallow The Sun(スワロウ・ザ・サン)|ドゥーム&ゴシック・メタル・ファンは必聴!8枚目となるニュー・アルバム『Moonflowers』
フィンランドが誇るスワロウ・ザ・サンが8枚目となるニュー・アルバムをリリース!ギタリストのユハをして「この作品が大嫌いだ」と言わしめるほどの闇を抱えた本作は、桁外れに暗く重く、そして異常なまでに美しい。エピックなドゥーム・メタルやゴシック・メタル、北欧メタル・ファンは必聴!
スワロウ・ザ・サンはフィンランドのメロディック・デス・メタル・バンド。結成は00年。03年に『The Morning Never Came』でアルバム・デビューを果たす。05年にリリースされたセカンド・アルバム『Ghosts of Loss』収録の「Forgive Her…」は、フィンランドのシングル・チャート第4位にランクイン。結果スパインファーム・レコードとの契約を手にした彼らは、人気バンドの仲間入りを果たしていく。そのスパインファームから『Hope』(07年)、『New Moon』(09年)、『Emerald Forest and the Blackbird』(12年)と3枚のアルバムをリリースした後、大手のセンチュリー・メディアへと移籍。19年の『When a Shadow Is Forced into the Light』は、フィンランドのチャートで一位を獲得した。
そしてこの度リリースとなるのが、2年ぶり8枚目となるアルバム『ムーンフラワーズ』だ。冒頭スワロウ・ザ・サンを「メロディック・デス・メタル・バンド」と表現したが、彼らのスタイルはいわゆる「メロデス」とは一線を画したもの。デス・メタルよりもエピック・ドゥーム・メタルやゴシック的要素が強い、ひたすら重く、そして北欧らしい陰鬱さにあふれたものだ。当然今回のアルバムも、嫌になるほど暗い。徹底した異常なまでのメランコリックさは、ギタリストのユハ・ラヴィオをして「こんなことは言いたくないが、俺はこのアルバムが大嫌いだ。このアルバムが喚起する感情、このアルバムが意味するものが大嫌いなんだ」と言わしめるほど。一聴してみれば、彼の言わんとすることはすぐにわかるはず。本作には彼の心の闇が凝縮されているのだ。この世界観に飲み込まれれば、こちらの心を折られてしまうのではないかと思うほど。一方、訥々と歌い上げるパートも充実。ストリングス、ピアノによるアレンジメントは、鳥肌が立つほど美しくもある。フィンランドらしい抒情性は、日本人の心に深く突き刺さる。エピックなドゥーム・メタルやゴシック・メタル、北欧メタル・ファンは必聴のアルバムだ。
初回生産限定盤のボーナス・ディスクにはストリングス、ピアノによるクラシカル・アレンジ・ヴァージョンを収録。こちらの美しさも桁外れ。
国内盤CD
日本語解説書封入/歌詞対訳付き 初回生産限定盤はボーナス・ディスク付き
輸入盤CD
輸入盤LP
【収録曲】
CD1
01. ムーンフラワーズ・ブルーム・イン・ミザリー
02. エネミー
03. ウォヴェン・イントゥ・ソロウ
04. キープ・ユア・ハート・セーフ・フロム・ミー
05. オール・ハロウズ・グリーフ
06. ザ・ヴォイド
07. ザ・ファイト・オブ・ユア・ライフ
08. ディス・ハウス・ハズ・ノー・ホーム
CD2
01. ムーンフラワーズ・ブルーム・イン・ミザリー(クラシカル・ヴァージョン)
02. エネミー(クラシカル・ヴァージョン)
03. ウォヴェン・イントゥ・ソロウ(クラシカル・ヴァージョン)
04. キープ・ユア・ハート・セーフ・フロム・ミー(クラシカル・ヴァージョン)
05. オール・ハロウズ・グリーフ(クラシカル・ヴァージョン)
06. ザ・ヴォイド(クラシカル・ヴァージョン)
07. ザ・ファイト・オブ・ユア・ライフ(クラシカル・ヴァージョン)
08. ディス・ハウス・ハズ・ノー・ホーム(クラシカル・ヴァージョン)
【メンバー】
ユハ・ラヴィオ(ギター)
マッティ・ホンコネン(ベース)
ミッコ・コトマキ(ヴォーカル)
ユーソ・ラーティカイネン(ドラムス)
ユホ・ライハ(ギター)
Photo by Doppelganger
タグ : ハードロック/ヘヴィメタル(HR/HM)
掲載: 2021年12月09日 18:13