Angel Du$t(エンジェル・ダスト)|ボルチモアが生んだハードコア・パンク・アクト2021年最新作『Yak: A Collection Of Truck Songs』
ボルチモアが生んだハードコア・パンク・アクト、エンジェル・ダスト。ハードコア界隈では確固たる人気を誇りながらも、作り出すサウンドは、限りなくキャッチーでどこまでもボーダーレス。ロックの疾走感とハードなエッジをしっかりと出しながらも、爽快で踊れる、ポップなトラックで、“これぞクロスオーバー・サウンド!”とメディアから絶賛を集めた彼らが最新作を引っ提げシーンに帰ってきた!
ロードランナーからの第1弾アルバムとなる2019年の『PRETTY BUFF』から約2年。ついにリリースとなる待望のニュー・アルバム『YAK: A COLLECTION OF TRUCK SONGS』。昨年『LIL HOUSE』EP、そして今年に入り『BIGGER HOUSE』EPをリリースし、その“なんでもありの哲学”に更なる進化と拍車がかかったことを見せつけてきた彼らだが、今回リリースとなるニュー・アルバムでも彼らは少しも怯むことなく、より先進的で、よりタイト、そしてますますカオスなサウンドの開拓に突き進んでいる。「人は同じバンドに聴こえるアルバムを作ることに固執しがちだけど、俺は次の曲が全く別のバンドみたいに聴こえても全然OKなのさ」
最新作についてヴォーカル/ギターのJustice Trippはそう語る。
そんな彼らが作り上げた最新作は、Rob Schnapf (Kurt Vile, Elliott Smith)をプロデューサーに迎え、昨年2か月間にわたりロサンゼルスでレコーディングされたもの。アルバムには、パーカッションからギターのトーンやエフェクト、あらゆるジャンルとメンバーが受けた影響が、目まぐるしく登場し、彼らが所謂“ロック・アルバム”の王道を行くよりも、イマドキのプレイリスト的なスピリットで本作を制作したことが分かる。『YAK: A COLLECTION OF TRUCK SONGS』には、一級のジャングル・ロック・ナンバー「Big Bite」からピアノが効いたパワー・ポップ「No Fun」、さらにRancidのTim Armstrongとの爽快なデュエット曲「Dancing On The Radio」など様々なスタイルの、しかしどれもが“Angel Du$tらしい”12曲が収録されている。一足先にリリースされている『BIGGER HOUSE』EPにも収録されていたアコースティック・ナンバー「Love Is the Greatest」や「All The Way Dumb」、「Turn Off The Guitar」、そして「Never Ending Game」を耳にしているファンなら、彼らが本作で炸裂させている、グッド・フィーリングな何でもありサウンドの一片を既に味わっていることだろう。前作『PRETTY BUFF』とは違ったスタイルを見せながらも、限りなくキャッチーで限りない楽しさ溢れるロック・サウンドはそのまま。次から次へと様々なサウンドが飛び出し、まるで同じバンドの音とは思えないアルバムを作ったとしても、“彼らがハードコア・シーンを切り拓き、あらゆる境界線を押し広げ続けていることで、パンクがかつてないほど生き生きとしている”とかつて評されたエンジェル・ダストのコアな部分は少しもぶれていないのだ。
テンポの速いアコースティック・ギターと幾重にも重なるパーカッションに、疾走感溢れるサウンドに明るいメロディー。さらにメロディック、さらにパンクになったボーダレスでプライスレスなエンジェル・ダストのハードコア・サウンドの最新進化形が『YAK: A COLLECTION OF TRUCK SONGS』にある!
輸入盤CD
輸入盤LP
【収録曲】
01. Big Bite
02. No Vacancy
03. All The Way Dumb
04. Dancing On The Radio feat. Tim Armstrong
05. Fear Some
06. Yak
07. Love Is The Greatest
08. Cool Faith
09. Never Ending Game
10. No Fun
11. Truck Songs
12. Turn Off The Guitar
タグ : PUNK/EMO
掲載: 2021年12月14日 11:57