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WEEKEND JAZZ ~週末ジャズ名盤探訪 Vol.167

ホレス・シルヴァー『ホレス・シルヴァー・トリオ&アート・ブレイキー、サブー』(1956)

HS

ホレス・シルヴァー(p)
ジーン・ラミー(b) on 01,05
カーリー・ラッセル(b) on 02,03,06
パーシー・ヒース(b) on 07,08,09,11,12
アート・ブレイキー(ds)
サブー(cga) on 04

1952年10月9日、20日、1953年11月23日、ニューヨークにて録音

曲目(LP初発売時):
01.サファリ
02.エカロー
03.プレリュード・トゥ・ア・キス
04.メッセージ・フロム・ケニア
05.ホロスコープ
06.ヤー
07.ハウ・アバウト・ユー
08.アイ・リメンバー・ユー
09.オパス・デ・ファンク
10.ナッシング・バット・ザ・ソウル
11.シルヴァーウェア
12.デイ・イン・デイ・アウト

【アルバム紹介】
1.ファンキー・ピアニスト、ホレス・シルヴァーの初期名演集
2.ドラムスのアート・ブレイキーは全曲参加、パーカッションのサブーは1曲参加
3.代表曲“オパス・デ・ファンク”含むオリジナル曲とスタンダード・ナンバーを演奏

前回のソニー・クラークに続き、ブルーノートの看板ピアニストの傑作を紹介いたします。
ハードバップ全盛期にファンキー・ピアニストとして活躍したホレス・シルヴァーの初期名演を収録した一枚です。

もともと10インチ盤としてリリースされたリーダー・セッション音源をまとめて、1956年にLPとしてリリースしたアルバムで、メンバーはドラムスのアート・ブレイキーが全曲参加し、ベースは曲によって3人のプレイヤーのクレジットになっており、4曲目はブレイキーとパーカッションのサブーの2人だけ、10曲目はブレイキーのドラム・ソロとなっており、この2曲には、シルヴァーは参加しておりません。

楽曲は抜きん出た作曲の才能を誇るシルヴァーの代表曲のひとつ、“オパス・デ・ファンク”を含むオリジナル6曲に、ブレイキーのオリジナル2曲(4曲目と10曲目)、それ以外はデューク・エリントン等のスタンダード・ナンバーを取り上げています。

【スタッフのつぶやき:この1曲を必ず聴いて下さい】
ファンキー節炸裂の名曲“オパス・デ・ファンク”。

ホレス・シルヴァーが世に送り出した数々のナンバーはある意味その後スタンダード化したものが多いですが、そんな代表的な1曲であるこの曲を聴いてみましょう。
ファンキー・ピアニストたるフィーリングが炸裂した1曲であり、キャッチーなテーマ・メロディがはじけ、ここでの演奏はピアノ・トリオゆえ、シルヴァーのピアノの真骨頂ともいえるプレイが聴けます。
テーマ後、スインギーなビートに乗って展開されるピアノ・ソロはもちろん、続くアート・ブレイキーのドラム・ソロも聴きどころになっています。
本作に収録の楽曲はほとんどが3分台前後の小粒な演奏が多く、小説でいえばショート・ショートのような感覚で、終始楽しめる内容になっています。
このアルバムが世に出て3年後の1959年、作家の石原慎太郎氏がジャズ小説として知られている『ファンキー・ジャンプ』を発表しています。これは石原氏がホレス・シルヴァーの演奏を聴いてインスパイアされて書いた作品で、“ファンキー”という言葉を当時の日本でいち早く使ったことは今でも語り草になっています。

国内盤CD

 

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タグ : WEEKEND JAZZ

掲載: 2022年02月25日 10:00