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ヴァランタン・トゥルネ&ラ・シャペル・アルモニークによるJ.S.バッハ:モテット集


[Château de Versailles Spectacles 公式チャンネルより]

みずみずしく伸びやかな解釈、充実した器楽編成付でバッハの多声音楽世界へ

2019年にバッハの『マニフィカト』初演版の録音(CVS009/NYCX-10097)で鮮烈なCDデビューを飾った、フランスの新世代指揮者ヴァランタン・トゥルネ率いるラ・シャペル・アルモニーク。
Château de Versailles Spectaclesレーベルではその後ラモーの《優雅なインドの国々》(CVS031)や《レ・パラダン(遍歴騎士たち)》(CVS054)といったオペラのみずみずしい録音も聴かせてくれた彼らですが、今回のモテット録音もバッハ作品への深い愛が見事な結実を見せた注目すべき内容となっています。

二重合唱で各パート2~3人となる小規模編成の声楽陣に、ヴァイオリン2・ヴィオラ2・チェロとコントラバス各1にオーボエ2・ターユ(中音域オーボエ)1・ファゴット1とオルガンからなる器楽が参加。
ヴァイオリンのダヴィド・プランティエやオーボエのブノワ・ローラン、オルガンのフランソワ・ゲリエらヴェテラン勢が加わった充実の器楽陣が、合唱の単なる補助以上の効果をもたらし、色彩感溢れる多声部の絡み合いでア・カペラとは違う豊かな作品像を描き上げます。

大バッハに大きな影響をもたらした親族ヨハン・クリストフ・バッハのモテットではバロック期の一部の習慣に従い、器楽にカンマートーン(A=390Hz)、合唱にコーアトーン(A=465Hz)とピッチを別々に設定、約短三度の音程差を音符の読みかえ(器楽陣が in E♭ 読み)することで補正し、当時の音響感覚に迫るという興味深い試みも。
また大バッハ自身が筆写した17世紀の作曲家クニュプファーも収録し、ドイツの伝統とバッハの繋がりを浮き彫りにするプログラム構成も秀逸です。
(ナクソス・ジャパン)

『ヨハン・ゼバスティアン・バッハ(1685-1750):モテット集』
【曲目】
ヨハン・ゼバスティアン・バッハ(1685-1750):
1-3. モテット「主に向かって新しき歌をうたえ」BWV 225
4-5. モテット「来たれ、イエスよ、来たれ」BWV 229
6. コラール前奏曲「イエス、わが喜び」BWV 610(オルガン独奏)
7-17. モテット「イエス、わが喜び」BWV 227
18. モテット「恐れることなかれ、われ汝とともにあり」BWV 228

ヨハン・クリストフ・バッハ(1642-1703):
19. モテット「愛しき主なる神よ、我らを奮い起こし給え」

ヨハン・ゼバスティアン・バッハ:
20-22. モテット「聖霊はわれらの弱きを助けたもう」BWV 226
23. モテット「おおイエス・キリスト、わが命の光」BWV 118

ゼバスティアン・クニュプファー(1633-1676):
24. モテット「神よ、我をば見出し給いて」

ヨハン・ゼバスティアン・バッハ:
25. モテット「主をたたえよ、すべての異教徒よ」BWV 230

【演奏】
独唱:
エレーヌ・ヴァルター、アンナ=レナ・エルベルト(ソプラノ)
ウィリアム・シェルトン(アルト)
ベンヤミン・グラウビッツ(テノール)
クリスティアン・イムラー(バス)

ラ・シャペル・アルモニーク(声楽&古楽器アンサンブル)
ダヴィド・プランティエ(ヴァイオリン/コンサートマスター)
フランソワ・ゲリエ(オルガン)
ヴァランタン・トゥルネ(指揮)

【録音】
2021年7月2-5日 ヴェルサイユ宮殿王室礼拝堂

カテゴリ : ニューリリース

掲載: 2022年05月24日 00:00