フュジェ率いるレゼポペーによるモンテヴェルディの歌劇“ウリッセの帰還”(3枚組)
[Château de Versailles Spectacles 公式チャンネルより]
勢いある気鋭歌手陣と厳選された器楽隊、フランス最前線のモンテヴェルディ!
Château de Versailles Spectaclesレーベルでフランス・バロックの巨匠リュリの教会音楽の体系的録音を進め、その最新巻『ミゼレーレ』(CVS059/NYCX-10278)が『レコード芸術』誌で特選に輝いたのも記憶に新しいフランス古楽界の実力派指揮者=鍵盤奏者ステファーヌ・フュジェ。自身が結成したレゼポペーとの共演は歌詞の言語的魅力を最大限に活かした演奏を旨とし、バロック・オペラの指揮にも高い適性を示してきましたが、今回は満を持してモンテヴェルディ後期の傑作に取り組みました。
弓奏弦楽器奏者7人に管楽器・撥弦楽器・鍵盤などが加わる総勢14人の器楽隊に、合唱まで含め全員がソリストからなる歌手陣には、近年レオナルド・ガルシア・アラルコン指揮による同じ作曲家の《オルフェオ》(ALPHA720/NYCX-10243)で注目を集めたヴァレリオ・コンタルドを筆頭に、上り調子のリュシル・リシャルド、実力派シリル・オヴィティ、カウンターテナーのフィリッポ・ミネッチアなど広範な活躍をみせる名歌手が続々。
台本の劇展開をよく捉えた精緻な解釈はまさにレゼポペーならではで、確かな楽器選択による細やかな通奏低音に支えられた歌はまさに「歌いながら語る」バロック初期の魂を伝えてやみません。神々の思惑に翻弄されながら異国をさまよい妻ペネローペの待つ故郷へ向かうウリッセ(ユリシーズ=オデュッセウス)の物語が、イタリア・バロック特有の造形のまま現代に甦る新たな名演の誕生です。
(ナクソス・ジャパン)
【曲目】
クラウディオ・モンテヴェルディ(1567-1643):歌劇《ウリッセの帰還》(プロローグと全3幕)(1640)
台本…ジャコモ・バドアーロ
[DISC 1]
・プロローグ
・第1幕
[DISC 2]
・第2幕
[DISC 3]
・第3幕
【演奏】
ウリッセ…ヴァレリオ・コンタルド(テノール)
ペネローペ…リュシル・リシャルド(メゾソプラノ)
運命の女神フォルトゥーナ、エリクレア、メラント、地上の合唱の一員…アンブロワジーヌ・ブレ(メゾソプラノ)
大神ジョーヴェ、テレマーコ…フアン・サンチョ(テノール)
時の擬人像、海の神ネットゥーノ、アンティノー、海の民ファイアケスの合唱の一員、海の精の合唱の一員…アレックス・ローゼン(バス)
知恵の女神ミネルヴァ、天界の合唱の一員…マリールー・ジャクアール(ソプラノ)
愛の神アモーレ、婚礼の女神ジュノーネ、天界の合唱の一員…マリー・ペルボスト(ソプラノ)
人間の弱さの擬人像、ピザンドロ、海の精の民ファイアケスの合唱の一員、海の合唱の一員…フィリッポ・ミネッチア(カウンターテナー)
エウメーテ、海の民ファイアケスの合唱の一員、海の精の合唱の一員…シリル・オヴィティ(テノール)
イーロ…イェルク・シュナイダー(テノール)
エウリマコ、海の精の合唱の一員…ピエール=アントワーヌ・ショーミアン(テノール)
アンフィノーモ、天界の合唱の一員…ファビアン・イオン(カウンターテナー)
レゼポペー(古楽器使用)
ステファーヌ・フュジェ(チェンバロ・指揮)
【録音】
2021年12月2-7日 ヴェルサイユ宮殿「十字軍の間」
カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2022年05月24日 00:00