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フリートの歴史的怪演!ベルリオーズ“幻想” 2トラ38オープンリール復刻 & チャイコフスキー“くるみ割り人形”組曲

オスカー・フリート

オスカー・フリートによる史上屈指の怪演奏、
最良の状態で復刻!
ベルリオーズの幻想交響曲&
チャイコフスキーの「くるみ割り人形」組曲、
読みごたえたっぷりの超充実解説書付き!

■制作者より
オスカー・フリート(1871-1941)はベルリンに生まれ、主にドイツで活躍するも旧ソ連に亡命、その地で謎の死を遂げた指揮者です。マーラーと親しく交わり、マーラーの交響曲第2番「復活」を史上初めて録音したことでも有名です。
フリートはラッパ吹き込みの時代に「復活」のみならず、R.シュトラウスのアルプス交響曲、ブルックナーの交響曲第7番などの大曲を録音していますが、その録音遺産の中でもひときわ異彩を放っているのがベルリオーズの幻想交響曲とチャイコフスキーの「くるみ割り人形」組曲です。
1937年のモスクワで光学式フィルムに収録されたと言われる幻想交響曲は、第1楽章の冒頭に象徴されるように、亡霊がさまようような恐ろしさに満ちています。不意にテンポは揺れ、響きは暗く沈み込んでいきます。ことに印象的なのは、足を引きずるような第4楽章、そして第5楽章の異様な鐘の音です。
この演奏は2007年6月、CDRのシリーズ"Serenade"で一度復刻し、CDRながらスマッシュ・ヒット作となりました(SEDR-5000)。その時はLP復刻(オイロディスクのLP)でしたが、今回は2トラック、38センチのオープンリール・テープを使用、望みうる最善の音を獲得しました。
チャイコフスキーはSP復刻です。こちらはまったりと遅い曲と、狂気のような快速曲とが対比されています。たとえば〈行進曲〉はトランペットのタンギングがついていけるギリギリの速さ。そして、〈トレパック〉はそれこそ"トレパニック"のような超快速で、おまけに加速して終わる、とんでも演奏です。〈花のワルツ〉も冒頭の粘りのあるハープがその先を予告、曲が進むにつれてヴォルテージが上がり、異様な雰囲気となります。ちなみに、フリートは「くるみ割り人形」組曲を1927年にベルリン国立歌劇場管弦楽団(ドイツ・ポリドール)と録音していますが、こちらはごく標準的な演奏です。
解説書は、ここぞとばかりに文字情報、写真等を盛り込みました(表紙込みの12ページ)。この史上屈指の怪奇演奏とともに、たっぷりと楽しめます。(平林直哉)
(キングインターナショナル)

【曲目】
(1)ベルリオーズ:幻想交響曲 Op.14a
(2)チャイコフスキー:「くるみ割り人形」組曲 Op.71a
(序曲/行進曲/こんぺい糖の踊り/トレパック(ロシアの踊り)/コーヒー(アラビアの踊り)/お茶(中国の踊り)/あし笛の踊り/花のワルツ)

【演奏】
オスカー・フリート(指揮)
(1)ソビエト国立交響楽団
(2)ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団

【録音】
(1)1937年/モスクワ、(2)1929年2月5、6日
使用音源:
(1)Private archive(2トラック、38センチ、オープンリール・テープ)
(2)コロンビア L2318/20(SP盤/78回転)
録音方式:モノラル

カテゴリ : ニューリリース

掲載: 2022年06月14日 18:08