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1959年ライヴ!チェリビダッケ&シュトゥットガルト放送響/ハイドン:交響曲第102番、チャイコフスキー:同第6番“悲愴”

チェリビダッケ

1959年シュトゥットガルトのチェリビダッケ

20世紀後半の指揮者の中で、チェリビダッケは間違いなく最も偉大かつ強烈な個性を持つ人物の一人でした。とことんまで作品の解釈を練り上げ、納得のゆく音が出せるまでリハーサルに時間をかけた演奏は、極めて完成度の高いものでありながら、同時にライヴ特有の燃焼度も備えていました。現象学から影響を受けた独自の理により、録音では自身の音楽は伝えられないと主張し続けたチェリビダッケですが、放送録音には同意しており、そのおかげで彼の演奏に触れて強い感銘を受けた音楽ファンや音楽家が世界に多くいます。このCDもそうした放送用録音の一つで、放送スタジオでのライヴ収録です。
演奏曲目として選ばれた2曲はチェリビダッケがとりわけ好んでいた曲で、繊細さと透明感を持つハイドン、緩急強弱の振幅を大きくとったドラマティックなチャイコフスキーと、コントラストのあるプログラムになっています。晩年のミュンヘン・フィルとの演奏のような極端に遅いテンポをとることはありませんが、引き締まった造形の中でも、ハイドンの第1楽章での壮大な序奏や、チャイコフスキーの第2楽章の中間部での不気味なティンパニが刻むリズムにはチェリビダッケらしさがうかがわれます。またフォルティシモでの爆発するような迫力も壮年期のチェリらしいもの。SWRが保有するマスターテープから最新のリマスターが行われており、モノラルながらたいへん聴きやすい音となっています。 その後チェリビダッケは、1971年6月にシュトゥットガルト放送交響楽団創立25周年コンサートにおけるブルックナー:交響曲第7番の指揮が好評を博したのをきっかけに、翌1972年から1977年まで実質的な首席指揮者として同楽団をドイツ有数の水準に引き上げました。
※国内仕様盤には鈴木淳史氏による日本語解説が付属します。
(ナクソス・ジャパン)

【曲目】
ヨーゼフ・ハイドン(1732-1809):
 交響曲第102番 変ロ長調 Hob. I:102 (1794)
1. I. Largo - Vivace
2. II. Adagio
3. III. Menuet. Allegro
4. IV. Finale. Presto

ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー(1840-1893):
 交響曲第6番 ロ短調「悲愴」 Op. 74(1893)
5. I. Adagio - Allegro non troppo - Andante - Moderato mosso - Andante - Allegro vivo - Andante come prima
6. II. Allegro con grazia
7. III. Allegro molto vivace
8. IV. Finale: Adagio lamentoso - Andante - Adagio non tanto

【演奏】
シュトゥットガルト放送交響楽団
セルジュ・チェリビダッケ(指揮)

【録音】
1959年9月17日(ライヴ)
Villa Berg, Stuttgart(ドイツ)
MONO

カテゴリ : ニューリリース

掲載: 2022年06月24日 15:00