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“ラップ・オペラ”として書かれたカルロス・サイモン:奴隷に捧げるレクイエム


[YouTube カルロス・サイモン - トピック]

人種差別に立ち向かう、語り合う場となる音楽へ、作曲家が思いを込めたアルバム

アメリカの作曲家カルロス・サイモンが様々なジャンルに属する作品『Requiem for the Enslaved』をリリースします。この作品は1838年ジョージタウン大学により奴隷として売られた男女、子供272人の話の記憶に捧げる音楽です。

“ラップ・オペラ”として書かれたこの作品に、カルロスはアフリカ系アメリカ人の黒人霊歌と慣れ親しんだカトリック礼拝のメロディを込めました。カルロスのピアノとHubニューミュージックとのアンサンブル演奏に、スポークン・ワードのMarco Pavê、トランペットのMK Zuluが参加しています。

カルロスはケネディ・センターに招聘されている作曲家として活動し、2021年には「スフィンクス・オーガニゼーション」より「Sphinx Medal of Excellence」を授与されました。現在ジョージタウン大学のアシスタント・プロフェッサーでもあり、『ワシントン・ポスト』紙の「2022年注目の作曲家」にも選ばれました。

「作曲家として、私は今の時代の問題について語り合う場として音楽を利用したいと思っています。私が関わるプロジェクトは常に、なかなか話を聞いてもらえない人たち、誤って伝えられている人たち、社会から疎外されている人たちの話をすることが目的なのです」―カルロス・サイモン

「私はデッカ・ファミリーの一員となり、ついにこのプロジェクトをリリースできることを大変うれしく思っています。私が望んでいるのは、奴隷に売られた男女、子供たちに栄誉を授けることだけでなく、組織的な人種差別がまだ私たちの社会に存在していることに気づくことです」―カルロス・サイモン

2020年ミネソタ州で起き、世界中で抗議が広がったジョージ・フロイドさん殺害事件。フロイドさんに捧げるため、カルロスはミネソタ管弦楽団より『brea(d)th』と題した大作の委嘱を受けています。この作品は、マーク・バムティ・ジョゼフによる台本で、2023年5月に世界初演される予定です。
(ユニバ―サル・ミュージック)

【曲目】
カルロス・サイモン:Requiem for the Enslaved(奴隷に捧げるレクイエム)
1) I. invocation
2) II. lord have mercy (let us go)
3) kyrie
4) interlude (Issac ran away)
5) to be in that number
6) III. we all found heaven
7) IV. grant them rest
8) interlude (i got shoes)
9) remember me (spoken word interlude)
10) V. remember me
11) light everlasting interlude
12) VI. light everlasting
13) deliver me (spoken word interlude)
14) VII. deliver me
15) VIII. gloria
16) IX. shine upon them
17) X. in paradisium (into paradise) ashé
18) light everlasting (solo piano version)
19) in paradisium (instrumental version)
20) we all found heaven (instrumental version)

【演奏】
カルロス・サイモン(ピアノ)
Hubニューミュージック
MK Zulu(トランペット)
Marco Pavê(スポークン・ワード)

【録音】
2021年5月11-13日、アメリカ、マサチューセッツ州、ロズリンデール、Futura Productions(1-17)
2022年1月7日、ワシントンD.C.、Omega Recording Studios(18-20)

カテゴリ : ニューリリース

掲載: 2022年07月27日 00:00