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デュメストル&ル・ポエム・アルモニークによる『主が建ててくださらなければ』~対抗宗教改革期からバロック期にかけての独唱教会音楽


[Alpha Classics 公式チャンネルより]

新生ル・ポエム・アルモニークならではの、三つの世紀にわたるイタリア音楽世界

フランス屈指のユニークなレーベルAlphaの創設当初から、作曲家の知名度にかかわらず破格のクオリティを誇る注目盤を連発、年を追うごとにレーベルそのものとともに世界的注目度を高めてきたル・ポエム・アルモニーク。

17世紀以前の音楽に合わせた編成だったアンサンブル発足時からメンバーは大きく変わり、演目によってはバロック式のオーケストラや歌劇界のソリストたちを交えたカンパニーとしても活躍、演目の幅も大きく広がりました。
しかし音楽監督ヴァンサン・デュメストルの感性は一貫してぶれることがなく、結成当初と同じく口承で残ってきた民俗伝統と宮廷音楽との交錯も見据えながら、常に新たな古楽のあり方を追求し続けています。

そんな彼らの最前線を示す、ルネサンス末期からバロックに至るイタリア音楽の「ありのまま」を追求した新録音が登場。
主宰者デュメストルはイタリア南部の伝統楽器コラシオーネとバロックギターを適宜持ち替え、時に民俗音楽をも思わせる柔軟な歌唱を聴かせる声楽陣とともに、生々しいイタリア教会音楽の真相に迫ります。
ヴィヴァルディやロカテッリでは弦楽合奏の精緻な響きもさることながら、欧州各地の歌劇場での活躍もめざましいエヴァ・ザイシクの清らかな歌が圧巻。クレジットされている16名の弓奏弦楽器奏者にはフランスの名手たちもさることながら、パリでの活躍が長いヴァイオリンの川久保洋子や畑野達哉、チェロの五味敬子ら日本からの奏者も目立ちます。
静かな緊迫感と穏やかさをたたえた場の空気感まで伝えるAlphaならではの自然派録音も絶妙な、古楽というフィールドの魅力を再認識させてくれる1枚です。
(ナクソス・ジャパン)

『主が建ててくださらなければ』 ~対抗宗教改革期からバロック期にかけての独唱教会音楽
【曲目】
1. セラフィーノ・ラッツィ(1531-1613):讃歌「おお、聖なる乙女よ」

2. フランシスコ・ソト・デ・ランガ(1534-1619):讃歌「イエス、快き花婿」

3. 作曲者不詳(単旋律聖歌): 主が建ててくださらなければ(ニジ・ドミヌス)

4-5. アントニオ・ヴィヴァルディ(1678-1741):シンフォニア「聖墓の傍で」 RV 169

6-8. ヴィヴァルディ: モテット「不屈の者たちよ、戦え」 RV 628

9. ラッツィ: おお、天使たちと聖人たちの優しさよ

10-14. ピエトロ・アントニオ・ロカテッリ(1695-1764):葬送シンフォニア D2.2

15-23. ヴィヴァルディ: モテット「主が建ててくださらなければ(ニジ・ドミヌス)」 RV 608

【演奏】
エヴァ・ザイシク(メゾソプラノ)…1、6-8、15-23
デボラ・カシェ(ソプラノ)…1、9
ブノワ=ジョゼフ・メイエール(テノール)…2、9
フランシスコ・マニャリチ(テノール…2、9、バロックギター)
ヴィルジル・アンスリ(バス)…2、3、9

ル・ポエム・アルモニーク(古楽器使用)
コンサートマスター: フィオナ・プルナール(ヴァイオリン、ヴィオラ・ダモーレ)

ヴァンサン・デュメストル(バロックギター、コラシオーネ、指揮)

【録音】
2020年8月、ラ・シャペル・コルネーユ、オーディトリアム・ド・ノルマンディ ルーアン(フランス中北部ノルマンディ地方)

カテゴリ : ニューリリース

掲載: 2022年07月29日 00:00