ドミトリー・リス&ウラル・フィル~ショスタコーヴィチ:交響曲第10番
ドミトリー・リスが特に深い思い入れを持つというショスタコーヴィチの交響曲第10番。2019年に南オランダ・フィルとの同曲をリリースしていますが(録音は前年)、この大曲をわずか3年で再録音ということになりました。スターリン独裁政治の抑圧からの解放が描かれているとされるこの作品を、今回はもう一つの手兵、ロシアのウラル・フィルとのライヴで収録しています。
作曲家が自由に作曲することが困難であった時代を生きたショスタコーヴィチに心を寄せるリスにとって、この作品は特別な意味を持つもの。ロシアの音楽家たちにとってこの曲が意味しているものは自明であり、個人の意見を正直に述べることが危険だった時代に、独自の崇高な手法でそれを行った作曲者に深い敬意を持って演奏しているということです。第2楽章の激しさ、フィナーレでの凄まじい追い込みなど、彼らの思いが入った素晴らしい演奏です。
(ナクソス・ジャパン)
【曲目】
ドミトリー・ショスタコーヴィチ(1906-1975):
1-4. 交響曲 第10番 ホ短調 Op. 93
【演奏】
ドミトリー・リス(指揮)
ウラル・フィルハーモニー管弦楽団
【録音】
2021年11月22日(ライヴ)
スヴェルドロフスク・フィルハーモニック大ホール、エカテリンブルク、ロシア
カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2023年01月18日 00:00