エンリコ・オノフリ&イマジナリウム・アンサンブルの新録音!テレマン:低音のないヴァイオリン作品集
テレマンの重奏がかくも刺激的な音楽に!あらゆる人間の感情に鋭く斬りこむシャープさを極めたヴァイオリン・バンド!名人オノフリが創りあげる低音不在の新世界
「Sharp violins proclaim...鋭いヴァイオリンの音色が、嫉妬と絶望、怒りと憤り、苦痛と情熱を歌う。美しく気高い貴婦人のために―」ジョン・ドライデンの『聖セシリアの日のための歌』にある言葉からアイデアを喚起されたエンリコ・オノフリが、さまざまな感情による対照的なムードをヴァイオリンのみで表現する意欲的なアルバムを発表。彼の組織するイマジナリウム・アンサンブルは一時的に低音不在となり、少数のヴァイオリンがすべてを担う「シャープ・バンド」に姿を変えました。
テレマンは通奏低音のない室内楽作品を数多く残しています。なかでもヴァイオリン4本のみによる協奏曲は他に類をみない珍しい編成の作品であり、また様々な楽器で演奏可能な二重奏曲も、多様なスタイルと深い表現力が組み込まれた逸品ぞろい。
近い音域でぶつかり合い火花を散らしながら駆け抜けたかと思えば、美しい和声に支えられ綿々たる歌を綴っていく、鋭くかつどこまでも繊細、まさにシャープな音楽の饗宴です。今回オノフリが目指す世界にうってつけの作品が選ばれました。
古楽ヴァイオリン界で人気・実力ともにひとつの頂点を成すオノフリと共演するメンバーは、タンピエーリ、ベゲルマン、ヴァシの3人。
いずれもオノフリと長い付き合いがあるお馴染みの奏者で、もはや以心伝心と言えるアンサンブルの妙に驚嘆させられます。
「メランテ氏による」という作品がありますが、これはテレマン(Telemann)のアナグラムによる別名(Melante)。イタリア受けを狙った遊び心ある署名です。
(キングインターナショナル)
[日本語帯・解説付き]
【曲目】
テレマン:低音のないヴァイオリン作品集
メランテ氏による4つのヴァイオリンのための協奏曲 ト長調 TWV 40:201
『忠実な音楽の師』より 第20課 二重奏曲 ト長調 TWV 40:111
メランテ氏による4つのヴァイオリンのための協奏曲 ト長調 TWV 40:202
6つの二重奏曲第2巻より 第1番 ト長調 TWV 40:124
6つの二重奏曲第2巻より 第3番 ロ短調 TWV 40:126
テレマン氏による4つのヴァイオリンのためのソナタ ハ長調 TWV 40:203
6つの二重奏曲第2巻より 第2番 イ短調 TWV 40:125
二重奏のための6つのカノン風ソナタより 第3番 ニ長調 TWV 40:120
二重奏のための6つのカノン風ソナタより 第1番 ト長調 TWV 40:118
低音を伴わないソナタ集より 第1番 二重奏曲 ニ長調 TWV 40:103
【演奏】
イマジナリウム・アンサンブル"THE SHARP BAND"
[メンバー]
エンリコ・オノフリ(音楽監督、ヴァイオリン)
使用楽器:
18世紀初頭イタリア、作者不明/タルティーニの弓を複製したP.ジェルモーネ製のバロック弓
アレッサンドロ・タンピエーリ(第2ヴァイオリン)
使用楽器:
2014年ラヴェンナ、M.ミノッツィ製/1730年頃のイギリス・モデルに基づくM.ゴッテロ製のバロック弓
ボリス・ベゲルマン(第3ヴァイオリン)
使用楽器:2009年ローマ、E.アッティリ製/F.ウンベルト・ドロス製のバロック弓
マリア・クリスティーナ・ヴァシ(第4ヴァイオリン)
使用楽器:
1791年ウィーン、マティアス・ティール製/1730年頃のイタリア・モデルに基づくR.アシュメッド製のバロック弓
【録音】
2022年8月14-17日
イタリア、モンダイーノテアトロ・ディモーラ・ラルボレート
カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2023年01月27日 00:00