チネケ!オーケストラ&ジェネバ・カネー=メイソン(p)/フローレンス・プライス:交響曲第1番、1楽章のピアノ協奏曲
没後70周年を迎えたアメリカの黒人女性作曲家の遺産を黒人と少数民族による管弦楽団が録音
アメリカ初の黒人女性の作曲家フローレンス・プライスが今年(2023年)没後70周年をを迎えます。それを記念して、ヨーロッパ初の黒人と少数民族によるオーケストラであるチネケ!オーケストラが、彼女を作曲家としての世界的な成功に導いた2つの受賞作品を含むこの作曲家の遺産を録音したアルバムをリリースします。交響曲第1番ホ短調はアフリカ系アメリカ音楽の豊かな多様性を表現し、アントニン・ドヴォルザークの『新世界』交響曲に通じるものがあります。この曲の1933年の初演でプライスは一流の国立オーケストラで演奏される交響曲を作曲した最初のアフリカ系アメリカ人女性として知られることとなりました。このシカゴ交響楽団による初演は『シカゴ・デイリー・ニュース』で「完璧な作品」と称えられました。アルバムには1934年に初演された「1楽章のピアノ協奏曲」と呼ばれる曲も収録。ほぼ1世紀を経て、イギリス出身で2003年生まれの若きピアニスト、ジェネバ・カネー=メイソンが現代のリスナーのために録音を通してプライスの音楽を引き継いでいます。『アメリカにおけるエチオピアの影』からの「His Resignation and Faith」はあまり録音されることのないオーケストラ作品ですが、アメリカにやって来たアフリカ人がその土地に馴染もうとする様子が生き生きと表現されています。2009年まで失われていた作品です。
(ユニバーサルミュージック/IMS)
CD収録予定
フローレンス・プライス:
1-3) 1楽章のピアノ協奏曲(I. Andantino/II. Adagio Cantabile/III. Andantino - Allegretto)、4-7) 交響曲第1番ホ短調(第1楽章:Allegro ma non troppo/第2楽章:Largo, maestoso/第3楽章:Juba dance, Allegro/第4楽章:Finale, Presto)、8)『アメリカにおけるエチオピアの影』より第2曲:His Resignation and Faith
【演奏】
レスリー・スガナンダラージャ(指揮)チネケ!オーケストラ、ジェネバ・カネー=メイソン(ピアノ)(1-3)
【録音】
2022年11月27日、クイーン・エリザベス・ホール(1-3, 8)、9月20日、ロイヤル・フェスティバル・ホール(4-7)、ロンドン
カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2023年04月28日 12:00