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『マーラー演奏のパイオニアたち』(2枚組)~ワルター・ゲールの"嘆きの歌”、"第4”、シェルヘンの"第10”~アダージョ

マーラー

冒頭の「嘆きの歌」は英国初演のライヴ録音。超絶的なコロラトゥーラで一世を風靡したジョーン・サザーランドや、イギリスを代表する名歌手の一人ピーター・ピアーズのマーラー録音はきわめて稀少です。指揮のワルター・ゲールはシェーンベルク門下のドイツ系ユダヤ人で、ナチスを逃れてイギリスに渡り活動しました。明晰な楽曲分析に基づく的確な指揮で評判があったようですが、彼のマーラーの録音もまた稀少。CD2にはゲール指揮による交響曲第4番が収められています(マーラー生誕100年記念祭のライヴ)。第10番のアダージョはヘルマン・シェルヘンの指揮。レーベルによれば、いずれもリリースされるのは初とのことです。定評あるポール・ベイリーによるマスタリング。
これらに加えて、ストコフスキーとフリーゼのインタビューを収録しているのもポイント。ストコフスキーは1910年にマーラー指揮で行われた第8番「千人の交響曲」初演時のリハーサルに立ち会っており、ニューヨーク・フィルのティンパニ奏者だったフリーゼは1909年にマーラーの指揮で演奏した経験があります。二人の回想(共に英語)はマーラー自身の指揮に関する貴重な証言です。尚フリーゼのインタビューは文字起こしされてブックレットに掲載されています。
(タワーレコード 商品本部 板倉重雄)

【曲目】
[CD1]
1-2. グスタフ・マーラー(1860-1911):嘆きの歌
1. I. Der Spielmann
2. II. Hochzeitsstuck
3. マーラー:アダージョ - 交響曲第10番より
4. レオポルド・ストコフスキーへのインタビュー(約23分)

[CD2]
1-4. マーラー:交響曲第4番 ト長調
1. I. Bedachtig, nicht eilen
2. II. In gemachlicher Bewegung, ohne Hast
3. III. Ruhevoll, poco adagio
4. IV. Sehr behaglich
5. アルフレッド・フリーゼへのインタビュー(約18分)

【演奏】
ジョーン・サザーランド(ソプラノ)…CD1:1-2
ノーマ・プロクター(コントラルト)…CD1:1-2
ピーター・ピアーズ(テノール)…CD1:1-2
ゴールドスミス・コーラル・ユニオン…CD1:1-2
テレサ・シュティッヒ=ランダル(ソプラノ)…CD2:4

ロンドン交響楽団…CD1:1-2、CD2:1-4
ワルター・ゲール(指揮)…CD1:1-2、CD2:1-4

BBC交響楽団…CD1:3
ヘルマン・シェルヘン(指揮)…CD1:3

【録音】
1956年5月13日(ライヴ) ロイヤル・フェスティヴァル・ホール(UK)…CD1:1-2
1948年11月21日 BBCスタジオ(UK)…CD1:3
1960年2月9日 BBC Maida Vale Studios(UK)…CD2:1-4
(全てMONO)

インタビュー
1970年4月8日…レオポルド・ストコフスキー(指揮者)
1962年8月16日…アルフレッド・フリーゼ(ティンパニ奏者)

総収録時間:154分

カテゴリ : ニューリリース

掲載: 2023年06月19日 15:00