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特集:日本のアシッド・フォーク

アシッド・フォークとは、サイケデリックなトリップ感を醸し出すフォーク・ミュージック。海外のリスナーよりも注目されている日本人アーティストによるアシッド・フォーク作品をピックアップ。

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ゑでぃまぁこん『やっほのぽとり』

CD


アナログ盤


怖(COA)のゑでぃと、LSDマーチのまぁこんの二人による和製アシッド・フォーク・デュオ“ゑでぃまぁこん”が2009年にリリースしたフル・アルバム。プロデュースはテニスコーツのさや、レコーディングは西川文章(かきつばた)が担当。

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羅針盤『ソングライン』


強烈なギター・ソロと穏やかで揺ぎ無い歌とのパートの対比が印象的な「がれきの空」で幕をあけるサード・アルバム。全2作以上にスケールが大きな歌と演奏を前に聴き手は時間の感覚を放棄せざるを得ない。まるで彼岸の彼方から聴こえてくるような歌。いわゆるアシッド・フォークの名盤としても重宝されるであろう一枚。もちろん一切の芝居っ気も感じられない。深度と純度を兼ね備えた湖のようでもある。ここまでのワーナーの3枚、山本精一(ヴォーカル&ギター)、須原敬三(ベース)、伴野健(ドラムス)、吉田正幸(キーボード)というラインナップによるバンドの作品を三部作とするのはラストに収録された、その名もずばり「羅針盤」のせいだろう。トータル55分、45RPMで2LP。

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朝生愛『The Faintest Hint』


完璧に作り上げられたミニマル・ポップ・ミュージック。彼女のサウンドには静けさが支配し、夢想、メランコリア、ノスタルジア...あるいはサウダージの空気が存在する。2018年から2020年にかけてピースミュージックでSoichiro Nakamuraによってレコーディング。伝説的なロックバンドBorisが2曲で参加。

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朝生愛『Lone』

CD


アナログ盤


シンガー・ソングライター朝生愛が2014年にIdeologic Organからリリースしたカルト・ミニマル・ポップ・アルバムが限定でリイシュー。2000年頃からソロ・シンガーとして活動日本のサイケデリック・ポップ・シンガーソングライターで、ささやくような薄いアシッド・フォークのような質感を持ったサウンド。ソロ活動のほか、White HeavenのメンバーであるYou Ishihara、Michio Kurihara、ゆらゆら帝国、Borisらとの不定期なコラボレーションを行い、Sunn O)))、Boris、Masaki Batoh(Ghost)、Touri Kudoh, Kim Doo Soo, Mark Fry, Simon Finnと共演している。

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戸張大輔『ドラム』

カセットテープ


CD


謎に包まれたまま1stアルバム「ギター」から10年目に発表された2ndアルバム。通称"クリスマスソング"など名曲多く、さらなる深化を遂げカタルシスへと誘う独自のサウンド。世界的にも評価の高い最新作。

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戸張大輔『ギター』

カセットテープ


CD


1990年代半ば、カセット作「ファンタジー」が、REMIX誌1995年ベストアルバムに選ばれる(EYE氏)など一部の評判となり、1999年、既発カセット音源と新録を交えた22曲りCDアルバム「ギター」を発表、その一切の形容を拒否したかのドリーミィーな音楽は、口コミのみで広まり、"音に、音楽に選ばれた男"と評された。その間、1994年に来日したキャロライナ・レインボーのメンバーが持ち帰った彼の音源を全世界発売(「夢の涯てまで」2000年)するなど世界中から多くの支持を集めた。

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ににんがし『Heavy Way』


1974年作・日本の自主制作アシッド・フォーク・激レア・アルバムが公式再発。 ニール・ヤングやはっぴいえんどにも通じるサイケロック感満載の超隠れ名盤。紹介ページはコチラ≫

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溶け出したガラス箱『溶け出したガラス箱』


木田高介(元ジャックス)、西岡たかし(五つの赤い風船)、斉藤哲夫の3人によるユニットが唯一残したアルバム。その内容はまるで音の洪水が渦巻くような混沌としながらも不思議な魅力あふれる実験的な音楽で海外での評価も高い。ゲストに加藤和彦、細野晴臣、竹田和夫、上村律夫らが参加。ユニットとしての活動はこのアルバムを残したのみでコンサート活動などは行っていない。

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遠藤賢司『niyago』


『niyago』は、フォークの枠を超えた"純音楽家"として日本のミュージックシーンにおいて異彩を放った遠藤賢司が1970年URCからリリースした1stアルバム。遠藤自身のギター弾き語りに加え、Tr.1、4、5ではデビュー前のはっぴいえんどから細野晴臣・鈴木茂・松本隆が参加した今作は、1970年度『ニューミュージック・マガジン』誌日本のロック賞第2位に輝いた。

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久保田麻琴『まちぼうけ』


久保田麻琴、裸のラリーズ在籍時のファースト・ソロ・アルバム。松任谷正隆との共同プロデュース。 世界的に名高いこのアシッドフォークの大名作、演奏は松任谷の他、大野克夫(PYG)、駒沢裕城(はちみつぱい)、藤田洋麻(夕焼け楽団)、後藤次利など、コーラスに瀬川洋、又、現在その再評価著しい音羽信も参加。オリジナル:1973年発表。

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佐井好子『密航』


『胎児の夢』と並び、彼女の最高傑作として語られる76年発表の2ndアルバムが紙ジャケット、リマスタリング仕様で再発。佐井好子の美学が前面開花し、詞・メロディ・ヴォーカル・サウンド・アートワーク等、あらゆる点でデビュー作から飛躍的な進化を遂げています。高中正義や吉川忠英など、一流ミュージシャンがバックアップ。トータル・アルバムとしての完成度も見事な名作!

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中川イサト『1970年』


『1970年』は1970年に知人の自宅で録音されたプライヴェート録音のいわば発掘音源で、宅録物の走りとも言えそうな密室的作品。発売は1973年2月。自宅録音ならではの、ゆったりとしたホームメイド感あふれる名盤。

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森田童子『マザー・スカイ=きみは悲しみの青い空をひとりで飛べるか=』


1976年にリリースされた2枚目のオリジナル・アルバム。1993年テレビドラマ「高校教師」の主題歌に起用され、大ヒットした「ぼくたちの失敗」が収録されたオリジナル・アルバム。全10曲を収録。

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音羽信『わすれがたみ』

アナログ盤


CD


日本のデヴィッド・アレンこと音羽信が1974年に自主制作で発表したアルバム。12弦ギターを駆使し、ほぼプロデュースを手掛けたといってもいいほど全体のサウンドに貢献した久保田麻琴をはじめ、スライドギターで幻想的な空間を作り出す藤田洋麻、淡々と小気味良いベースの恩蔵隆、といった夕焼け楽団のメンバーが全面的に演奏を務め、それらは簡素ではあるが、音羽の歌の世界を豊かに大きく広げ、我らの意識を“向こう側”に遥かに拡がる世界へ誘いつつ、しかし不思議な安らぎを与えてくれる、つまりアシッド・フォークの傑作となった。

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吉野大作『ランプ製造工場』

アナログ盤


CD


音羽信がプロデュース参加した1974年作。哲学的で現代詩を思わせる詩世界をストレートなアメリカン・ロック、ダイナミックで渇いたカントリー・ロック、アシッド・フォーク的手法で表現、“ジャックス・ミーツ・夕焼け楽団”と評価された。

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金延幸子『み空』

CD


アナログ盤


金延幸子が1972年9月に発表したURC時代唯一のソロ・アルバム。澄みきった歌声と清冽なアコースティック・サウンドは女性シンガー・ソングライターの鑑となった。 (C)RS

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角銅真実『Ya Chaika<数量限定生産盤>』


2020年にリリースされた3rdアルバム『Oar』が記憶に新しい注目の音楽家・角銅真実の2ndアルバム『Ya Chaika』が待望のアナログ化。些細な物音、叙情的な旋律と和音、打楽器奏者ならではの拍との戯れを集積した『時間の上に夢が飛んでいる』での個(もしくは"孤")を凝縮したような世界。その集積を継承しつつアンサンブルと「うた/ことば」へと広がっていった作品。 (C)RS

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向井千惠と宮岡永樹『木々の歌』


ジャパニーズ・サイケデリック/即興シーン代表格の一人として長きに渡り世界を魅了し続けてきた孤高のインプロヴァイザー・向井千恵と、欧州・仏のカルト名所〈An'archives〉等からも話題作を送り出してきたギタリスト・宮岡永樹 (Yonju Miyaoka)が『向井千恵と宮岡永樹』としてリリースするデビュー・アルバム。あまりに無垢で自然体な音による 類い稀なるアコースティック「うたもの」アルバム。

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muffin『grapes』


独特なサイケデリック感とポップ感、クラシカルなアンサンブルの中にあたたかく柔らかい歌声が浮かぶ、儚い夢の世界へと誘い込まれるような作品。女性シンガーソングライター“muffin”のファーストアルバム。

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切明畑遼『××クラゲ』

アナログ盤


CD


THE 天国畑 JAPON や、ヘンタイカメラ ブギウギオールスターズでの活躍でも知られる切明畑 遼が10 年以上の月日を経て完成させた楽曲集『×× クラゲ』を CD&LPでリリース決定!奇才・切明畑 遼の記憶であり記録と化した、ビフォー・ザ・コロナ・ミュージック、ここにあり! (C)RS

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星と川『しんてん』


星野博志による少しとぼけてて、でもときに辛辣な飄々とした歌詞。そして川口正浩によるシンプルながらも味わい深い楽曲。2人の心地よいボーカルワークと、アコギを中心にしつつ最低限に絞られたアレンジ。全てが絶妙なバランスによって成り立っている、70年代日本のフォーク作品群の中でもひときわ素晴らしい究極のアシッドフォーク作です。オリジナル盤があまりにレアであったために今までガイド本や雑誌などでも紹介されてことはありませんでしたが、2010年、37年間のときを経て、ボーナストラック付でCD再発されました。

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タイムスリップ『タイムスリップ<完全限定盤>』


まるで映画のような独特の詩世界。ネオアコ~アシッドフォーク調の中毒性のある独特なポップサウンド。B面3曲目「新宿ストーリー」のリードギターはなんとあの遠藤賢司!あまりにも早すぎた伝説のバンド"タイムスリップ"。アナログ盤用に新たに佐野史郎本人が編集した曲順で初LP化。

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オクノ修『オクノ修』


1972年、自主制作された幻のファーストをオリジナルマスターからリマスタリングした決定版。当時の最尖端音楽「ロック」のインパクトが京都の音楽的風土のなかに浸透していく過程を克明に捉えた貴重な同時代ノート。録音には裸のラリーズの初期メンバーや先鋭的作風で知られる映画監督・原将人らも参加。70年代のオルタナティブ京都、自由な空気のなかにひりひりした覚醒感がないまざった歴史的名盤。

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『Nippon Acid Folk 1970-1980』


昭和のカウンター・カルチャー音楽の歴史を紐解くコンピレーション。はっぴいえんどや西岡たかしのURCカタログからレア自主制作盤まで幅広いアシッド・フォークを収録。

Instant Disk Audio

CDレコ

レコードで聴きたい「フォーク/ニューミュージック」特集

掲載: 2023年07月19日 18:54