ピエール・ガロン&マチュー・ブティノー/F.クープラン:王宮のコンセール~2台のチェンバロによる
[harmonia mundi music 公式チャンネルより]
2台のチェンバロによる王宮のコンセール
チェンバロ2台によるF.クープランの《王宮のコンセール》の登場。演奏するのは、フランスの気鋭の古楽アンサンブルを通奏低音で支え、ソロでも活躍している名手たち、ピエール・ガロン&マチュー・ブティノー。第2番と第4番のいくつかの楽曲では、テオルボとバロック・ギターも参加し、当時の王宮で行われていた親密にして贅沢な音楽会のもようが再現されます。
太陽王ルイ14世治世下のヴェルサイユ宮殿では、四六時中音楽が流れていました。王とその宮廷が新しい王宮に移り住んだ1682年以降、音楽は王の日課(l'ordinaire)すべてで演奏され、王が寝ている間だけが静寂につつまれました。宗教的、世俗的な祝祭行事も音楽によって彩られました。1714年と1715年、フランソワ・クープラン(当時は王立礼拝堂のオルガニスト)は、ルイ14世から「一年のほとんど毎週日曜日」に、他の少数の音楽家と共に「小音楽会」を開くように命じられます。王の死から数年後の1722年、クープランはこれらの「小音楽会」で演奏された曲の中から優れたものを「コンセール・ロワイヤル(王宮のコンセール)」と題し、『クラヴサン小品集』(1722年)の付録として出版しました。この曲集は、調によってグループ分けされた4つの組曲で構成されており、基本的には古典舞曲組曲の形で、楽器の編成は奏者の自由に委ねられています。
[ピエール・ガロン]幼いころから様々な楽器に親しみ、10歳で自分にとってチェンバロこそがあらゆることを表現できる楽器だと発見。パリ国立高等音楽院で、オリヴィエ・ボーモンとブランディーヌ・ランヌーに師事。ヴェルレやアンタイらの指導も受けています。ベルトラン・キュイエ率いるアンサンブル「ル・カラヴァンセライユ」でも演奏、また、器楽奏者や声楽奏者とも共演を重ねており、ソロ、アンサンブル両面で活躍しています。
[マチュー・ブティノー]オリヴィエ・ヴェルネにオルガンを、そしてチェンバロをブランディーヌ・ヴェルレらに師事しました。中世のクラヴィツィテリウムからシンフォニックなオルガン、さらにフォルテピアノまで、あらゆる鍵盤楽器を弾きこなしています。ピション&ピグマリオンの「マタイ受難曲」(2022年度レコード・アカデミー大賞、KKC-6514/HMM-902691)でも通奏低音で参加していました。教会のオルガン奏者を務めたのち、幼いころからの夢であった楽器ビルダーとしての修行も始めているくらい、楽器そのものへの愛も大きな奏者です。
[ティボー・ル-セル]アンサンブル・コレスポンダンスやピグマリオンなど、現代の新進の古楽アンサンブルで演奏するテオルボ、ギター、リュート奏者。
(キングインターナショナル)
【曲目】
F.クープラン(1668-1733):
・コンセール第1番 ト調
・コンセール第2番 ニ調*
・コンセール第3番 イ調
・コンセール第4番 ホ調**
【演奏】
ピエール・ガロン&マチュー・ブティノー(チェンバロ)
ティボー・ルーセル(*テオルボ、**バロック・ギター)
使用チェンバロ:
フランコ=フレミッシュ・チェンバロ(D.ジャック・ウェイ&マルク・デュコルネ1988年=ジュリアン・ベイリー2020年)
フレミッシュ・チェンバロ(マルク・デュコルネ工房、ジュリアン・ベイリー2020年)
【録音】
2023年7月、サン=マルタン・ド・ラ・クルート教会
カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2024年04月19日 00:00