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『ブルックナー・フロム・アーカイヴ第4巻』ドホナーニ&ベルリン放送響~交響曲第5番ステレオ・ライヴ、ウィーン・コンツェルトハウス四重奏団~弦楽五重奏曲

ドホナーニ

好評シリーズ、ブルックナー・フロム・アーカイヴ第4巻、ドホナーニ若き日の第5番のステレオ・ライヴが登場


アメリカ・ブルックナー協会の放送音源(エアチェック)から、選りすぐりの初出音源で交響曲全集をCD化するブルックナー・フロム・アーカイヴ第4巻、ドホナーニ若き日の第5番のステレオ・ライヴが登場。
このプロジェクトは、放送業界でも活躍したアメリカ・ブルックナー協会の事務局長ジョン・F・バーキーの膨大なエアチェック・テープを中心に、選りすぐりの音源で交響曲全集をCD化するもの。同協会の総裁でブルックナー研究者のベンジャミン・コーストヴェットが監修と解説執筆を担当していることも注目です。ここまで作品の作曲年順にCD化しており、今回は1870年代後半の2作品を収録しました。CD1の交響曲第5番は当時34歳のクリストフ・フォン・ドホナーニ指揮、ベルリン放送交響楽団の演奏です。オーケストラは現在のベルリン・ドイツ交響楽団で、1946年にRIAS交響楽団として発足した楽団。コーストヴェットは当演奏の意義について「この指揮者のキャリアの初期の記録であり、その客観的な解釈が戦後生まれの若き指揮者たちの模範となった」としています。CD2はウィーン・コンツェルトハウス弦楽四重奏団とヴィオラのシュタングラーによる弦楽五重奏曲と間奏曲を収録。ヴァンガード・レーベルへのセッション録音で、コーストヴェットは「ポルタメントの使用、抒情的な表現への傾斜、ロマンティックなテンポ設定とフレージングを古臭いと感じる人も少しはいるだろうが、音楽の持つ感情や情緒的な雰囲気を丁寧に描こうとするウィーンの伝統的スタイルの典型であり、現在ではほぼ失われてしまったものを留めている」点を評価しています。コンツェルトハウスSQの演奏は、ウェストミンスター・レーベルに録音したものが繰り返し再発売されてきた一方で当ヴァンガード盤は復刻から漏れていたため、待望のCD化と言えるでしょう。
このシリーズ、交響曲の音源は初出のものを使うこと以外は明らかにされていませんが、ブルックナーの演奏史において独自の意義を認めたものや重要な貢献を果たした指揮者のものが選ばれており、ブルックナー・ファンにとっては残る4曲(第6番から第9番)の選択にも注目です。
(ナクソス・ジャパン)

【曲目】
アントン・ブルックナー(1824-1896)
[CD1]
1-4. 交響曲第5番 変ロ長調 WAB106・・・初CD化

[CD2]
1-4. 弦楽五重奏曲 ヘ長調 WAB112
5. 弦楽五重奏のための間奏曲 WAB113

【演奏】
[CD1]
クリストフ・フォン・ドホナーニ(指揮)
ベルリン放送交響楽団(現ベルリン・ドイツ交響楽団)

[CD2]
ウィーン・コンツェルトハウス弦楽四重奏団
フェルディナント・シュタングラー(第2ヴィオラ)

【録音】
[CD1]1963年12月8日 ベルリン、ケーペニック、放送会館
(ステレオ、ライヴ/ベルリン放送のエア・チェック)

[CD2]1956年、ウィーン楽友協会ブラームスザール
(MONO/初出LP:Vanguard VRS 480による復刻)

総収録時間:124分

カテゴリ : ニューリリース | タグ : ANTON BRUCKNER

掲載: 2024年08月09日 00:00