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アーチ・エネミー最新作『Blood Dynasty』発売記念 メロディック・デスメタル特集

毎月11日はハードロック・ヘヴィメタルの日

メロイックサイン🤘をすると11に見える、ということで毎月11日は“ハードロック・ヘヴィメタルの日”!
今月は2年半振りのスタジオ・アルバム『Blood Dynasty』を発売するアーチ・エネミーと、先月のデスメタル特集の拡張版ともいえるメロディック・デスメタルを特集!

アーチ・エネミーのニューアルバムに触れないわけもないのですが、ここ日本のHR/HMシーンの中でも非常に高い人気を誇るメロデスを改めて特集したいと思います!

祝ニューアルバム『Blood Dynasty』発売 Arch Enemyとメロディック・デスメタル特集

 
Arch Enemyとメロディック・デスメタル特集 目次
  1. ニューアルバム『Blood Dynasty』の解説とバンドの歴史
  2. 暴虐の死の美旋律メロディックデスメタル
  3. シーンの代表バンドを紹介
  4. もっと詳しく知りたい方へのオススメ書籍

メロデスの歴史を変えたバンドArch Enemy

アーチエネミーは1996年に結成され、スウェーデン発のメロディックデスメタルシーンにおいて革新的な存在感を示してきた。バンドはその斬新なサウンドと熱狂的なライブパフォーマンスで世界中のメタルファンを魅了し、特に日本では早期に支持を獲得。日本のメタルシーンにおいてもその独自の泣きのメロディと重厚なリフは高い評価を受け、日本ツアーのライヴ・アルバムも発売された。

アーチエネミーの音楽的基盤を築いたのは、オリジナルメンバーであるマイケル・アモットとクリストファー・アモット兄弟の卓越したギターテクニックで、彼らの革新的なリフとアレンジはバンドのサウンドの土台を形成し、その後の作品に一貫したクオリティをもたらした。

しかし何といってもバンドのアイデンティティを決定づけたのは、女性デス・ヴォーカルのアンジェラ・ゴソウの加入であろう。彼女の力強くも表情豊かなボーカルは、従来のメタルボーカル像を覆し、Arch Enemyを世界的に際立たせる要因となった。アンジェラの存在は、メタル界における女性アーティストの地位向上にも大きく寄与し、今なお多くのファンに影響を与え続けている。

現在は、アリッサ・ホワイト=グラズがその役割を担い、情熱的で圧倒的なパフォーマンスがArch Enemyの進化と新たな挑戦を象徴している。アリッサの加入によりバンドはさらなる高みへと進化し、そのサウンドは伝統と革新の融合を体現し続けている。

 

ニューアルバム『Blood Dynasty』

12枚目となる2年半振り、新ギタリストのジョーイを迎えて初のスタジオ・アルバム!そのタイトルが示す通り、力と権力、そして血統に刻まれた運命をテーマにしている。

各楽曲は古代の王朝の興亡や、権力闘争の激しさ、そして抗い続ける魂の物語が描かれる。アルバムアートワークもこのテーマを視覚的に表現しており、全体として一貫性のある芸術作品といえるだろう。 Arch Enemyの革新性と進化を象徴する作品として、今後のメタルシーンに大きな影響を与える名盤が誕生!

収録曲:

1.Dream Stealer
2.Illuminate the Path
3.March Of the Miscreants
4.A Million Suns
5.Don't Look Down
6.Presage
7.Blood Dynasty
8.Paper Tiger
9.Vivre Libre
10.The Pendulum
11.Liars & Thieves
12.BREAK THE SPELL(ボーナストラック)
13.MOTHS(ボーナストラック)
14.EVIL DEAD(ボーナストラック)

「Dream Stealer」
そのタイトルが示す通り、「夢」を奪い去る存在、すなわち夢や希望を打ち砕く暗い力がテーマ。 楽曲全体として、個人の夢が試練に晒されるドラマチックな物語が感じられ、アルバム全体のコンセプトともリンクする形で、力と運命の物語が描かれている。

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「Liars & Thieves」
信頼を裏切る存在に対する怒りや失望、その背後に潜む人間の複雑な感情を表現し、より広い社会的背景での不信や腐敗も暗示した楽曲。

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「Blood Dynasty」
アルバム全体のコンセプトを象徴する、重厚かつドラマティックな一曲!血筋に刻まれた宿命や、絶えず変動する権力の世界がテーマとなっている。

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「Paper Tiger」
アルバムのキー・トラックとして位置付けられている見かけ倒しの脅威や偽りの強さをテーマにした楽曲。

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アーチ・エネミー オススメ作品

 

BURRN ! 2025年 4月号

今月号はマイケルアモット単独での表紙!勿論アーチ・エネミー特集!

スタジオアルバム

 

その他の作品

 

ヨハン・リーヴァ期の3作を演奏するプロジェクトBlack Earth

アーチエネミーがワールドワイドなバンドとなったのはアンジェラ・ゴソウの加入後であるのは音源を聴けば納得せざるを得ないが、それ以前のヨハン・リーヴァ時代の作品となる『ブラック・アース』『スティグマータ』『バーニング・ブリッジズ』こそメロデスの礎を作ったアルバムであるのは間違いない。

アーチエネミーがラウドパーク2015でのヨハンとクリストファー・アモットとの奇跡の共演をきっかけにヨハン期の曲を演奏するバンド「Black Earth」が活動を開始。翌年来日公演を果たす。

筆者も当時会場に足を運んだのだが、曲が終わるごとに大ヨハンコールが起こり、アモット兄弟のギターソロの場面では会場がうねるような歓声が起こる凄まじい盛り上がりで、アンダーグラウンドな雰囲気がムンムンの初期3枚のアルバムでしか得られないエネルギーがあることを改めて確信した素晴らしいプロジェクトでした。

そんな大熱演の初(再?)来日公演を収録した映像作品と3度目の来日時にリリースされたベストアルバムです。次回の来日公演超希望!

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暴虐の死の美旋律メロディックデスメタル

メロディックデスメタルはデスメタルの激しさとメロディックな要素が融合したヘヴィーメタルの派生ジャンル。元々は1990年代初頭にスウェーデンのメタルシーンで発展し、厳しいリフや爆発的なドラムと、同時に耳に残る美しいメロディラインが特徴となっている。

音楽的特徴

激しいギターリフや速いテンポのリズムに加え、ハーモナイズされたメロディックなソロやクリーンなリードラインが融合され、激しさの中にも聴きやすい絶妙なバランスを形成。 ヴォーカルは従来のデスメタル特有のグロウルと、時にはシャウトやクリーンな歌唱が交互に用いられることで、曲の持つ緊張感と解放感が味わえる。

テーマと表現

メロディックデスメタルの歌詞は、しばしば内面の葛藤、社会への批判、神話やファンタジー的なモチーフなどが歌われることが多く、その力強い音楽表現と相まって聴く者に深いメッセージを伝えています。

激しいサウンドと同時に叙情性を持つため、ヘヴィーメタルの入り口となる新たなリスナー層獲得にも貢献され、とりわけアーチエネミーはその進化を牽引し、現代のメタルシーンにおいて重要な位置を占めています。

メロディックデスメタルの歴史的背景と進化

スウェーデンを中心とした「Gothenburgシーン」にその原点を持ち、従来のデスメタルにメロディックな要素を取り入れることで、より広いリスナー層にアピール。以降、様々なバンドがこのスタイルを採用し、各々の個性や技術で進化を遂げています。

初期の形成

1990年代初期、In Flames、Dark Tranquillity、At the Gates などの先駆的なバンドが、激しいデスメタルの要素と、キャッチーなメロディやハーモニーを組み合わせることで、ジャンルの基礎を築く。激しいリフと速いテンポに加え、より洗練されたメロディラインを取り入れることで、従来のメタルファンだけでなく、広い層に支持されるサウンドを生み出した。

国際的な広がりと革新

このシーンの成功は、世界中に影響を与え、メロディックデスメタルは次第に国際的な現象へと発展。特に、アーチエネミーはスウェーデン発の代表的なバンドとして、独自のスタイルを確立しながら、女性デス・ヴォーカルを取り入れる革新も行いました。アンジェラ・ゴソウの在籍期、そして現在のアリッサ・ホワイト=グラズへの移行は、バンドのアイデンティティをさらに深化させ、ジャンル全体に新たな風を吹き込んでいます。

シーンの代表バンドを紹介

メロディックデスメタルを理解する上で欠かせない、ジャンルを確立したバンドを取り扱いのある商品を中心に紹介!

■In Flames

スウェーデン・ゴッテルブォリのシーンを牽引した先駆者の一つ。初期は激しいデスメタルサウンドとメロディックなフックが融合したスタイルで注目され、世界中のファンに支持されている。

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■Dark Tranquillity

独特の雰囲気と複雑なギターワークで知られるバンド。メロディとアグレッションのバランスを追求し、ジャンルに深みと多様性をもたらした。

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■At The Gates

「Slaughter of the Soul」などのアルバムで、コンパクトで攻撃的なサウンドを確立。彼らの音楽は、メロディックデスメタルの方向性に決定的な影響を与え、多くの後続バンドにインスピレーションを与えた。

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■Children of Bodom

フィンランド出身のバンドで、1993年に結成。アレキシ・ライホのテクニカルなギターとアグレッシブで美しいキーボードが特徴。バンド解散後にアレキシが41歳の若さで逝去し復活も叶わなくなってしまった。

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■Carcass

マイケルアモットが参加していた作品で、「中期の傑作」として知られるメロディックデスメタルの源流の1枚とされる名盤!初期のゴアグラインドから曲調が打って変わり、メロディアスな要素が大幅に増加。ギターリフの緻密さやキャッチーなフックが際立つ作品に。H.R.ギーガーによる美しいジャケも有名。

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■Soilwork

スウェーデン出身で従来の激しいデスメタルの枠を超え、洗練されたメロディとテクニカルな演奏でジャンルのモダンな側面を牽引しているバンド。革新的なアレンジや多様なリフが特徴。

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■Amon Amarth

ヴァイキングをテーマにした歌詞と力強いリフが特徴。メロディックデスメタルに独自の叙情性と歴史的な壮大さを加え、国際的にも多大な影響を与えている。

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■Disarmonia Mundi

イタリア発の攻撃的なリフと豊かなメロディ、そしてプログレッシブな要素が融合した独自のサウンドが特徴のバンド。ソイルワークのボーカリスト、ビョーン・ストリッドがゲストボーカルとして参加していることで知られる。

その他のメロディックデスメタルレコメンドアルバム!

 
 

もっと詳しく知りたい方へのオススメ書籍

 

ハードロック・ヘヴィメタルの日 過去の記事はこちら

 

メタルの日著者プロフィール

初めてリアルタイムで発売されたメタリカはセイントアンガーという後追いメタラー。一番好きなメタルはスラッシュメタル。

高校の同級生に借りたMDに入っていたヌンチャク(KCHC)に衝撃を受け、ジャパニーズハードコアを聴き始めるが大学時代の洋服屋の店長の影響でUKハードコアやサイコビリー、ジャパコアなどハード系のパンクに一通りはまる。当時はメロコア/ポップパンクやミクスチャー全盛期だったのに反発し逆張りのような形でラバーソールを脱ぎ捨て、メタルを聴き始めアイアン・メイデン、モトリー・クルーなどのパッチGジャンを作る。
パンク、メタル両サイドから崇められるmotorheadこそが全ての頂点であるとこの頃に確信する。

就職時に中央線沿線に引っ越し、平日も退勤後に時間を惜しまずCDショップを巡り食費を削りながらひたすらCDを買う生活を10年程送る。
常にCDとTシャツが増え続けていくため慢性的に置ける場所を探している。

 

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タグ : ハードロック/ヘヴィメタル(HR/HM) HR/HMの日

掲載: 2025年03月11日 00:00

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