宋冬野(ソン・ドンイエ)『再想想』現代中国語音楽シーンを代表するSSWが13年の時を経て完成させた2作目
掲載: 2026年06月01日 17:00
何度でも聴き返し、そして“もう一度考えたくなる”、まさに待望の「超越作」と呼ぶにふさわしい一枚!
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■作品詳細
13年の時を経て生まれた待望の渾身作。
人生のあらゆる感情が滲む、音楽と人生が極限まで共鳴した一枚。
2017年から2018年にかけて、宋冬野は『空港曲』『郭源潮』『知道』という3作のシングルを次々と発表し、フォークミュージックの枠組みを軽々と飛び越え、中国音楽シーンにおける自身の立ち位置をあらためて塗り替えた。そして『安和桥北』から13年を経て完成した2作目の正式アルバム『再想想』は、本人自らが全面的にプロデュースを手掛け、その内容はなお人々の想像を超えている。
時に彼は、あえて世を食ったような、悪戯めいた態度を見せる。それは音楽に対する絶対的な真剣さと愛情の均衡を取るための身振りのようでもある。たとえば、自宅の猫の尻を何気なくレコード盤面のジャケットに使ってしまうような感覚。そして彼の写真作品もまた、周囲の世界を独特の距離感で見つめる視線に満ちている。そうした一人の人間としての輪郭が、このアルバムにははっきりと現れている。悲鳴のような『与我交谈』、沈思する『空港曲』、咆哮する『郭源潮』、詠唱のような『后记』、そして囁きかけるような『再想想』——そのすべてを通して。
彼はまるで、音楽という“策略”を突然完全に理解してしまったかのようだ。壮麗で正攻法な構築の中に技巧を隠し、軽やかさの中で残酷さを描き切る。そのすべては執拗なまでに緻密でありながら、同時に驚くほど自由でもある。『不陌生的人』に見られる誇張された分裂感や演劇性、『别(Outro)』における悪戯のようなコラージュと配置ですら、不条理には感じられない。
さらに彼には、誰もが羨むようなメロディメーカーとしての才能と声がある。次々と現れる印象的なフレーズを歌い上げ、荒唐無稽にも思える哲学的思索を泳がせながら、曖昧で濃密なイメージ群を、美しい旋律による“謎”へと変換していく。そこに散りばめられた象徴や隠喩は、聴き手自身が解釈し、意味を探り当てることを求めている。そして彼が抒情から物語へと移行したとき、特に『后记』では、歌詞という形式の制約を超え、ほとんど詩そのものの領域へ踏み込んでいる。韻律から解放された語りは、揺らぐジャズの流体の中で火花のように炸裂し、それを成立させているのは間違いなく彼自身の声なのだ。
“航海”のイメージは本作の多くの楽曲に現れる。新版『空港曲』の水面の光は、一種の澄み切った静けさを映し出し、そこにはまるで「一艘好船」(『谢谢你』)が停泊しているかのようだ。それは想像上の彼岸へと人を運んでくれる船なのかもしれない。しかし同時に、それは家の猫のように、人生の確かな錨にはなり得ない。
もし『安和桥北』の価値が、若者が「新しい言葉を得るために無理に憂いを語る」その過剰な才能と衝動にあったのだとすれば、『再想想』はまるで濃茶や烈酒のように、人生のあらゆる味わいを凝縮している。豊穣で、深く、抗いがたく——何度でも聴き返し、そして“もう一度考えたくなる”作品なのである。
■プロフィール
宋冬野は、現代中国語音楽シーンを代表する高い評価を受けるシンガーソングライターの一人である。
2013年に発表したデビューアルバム『安和橋北』では、中国語フォークに新たな美学をもたらし、その存在をメインストリームへ押し上げた。その後は自ら編曲・プロデュースも手掛け、『郭源潮』『空港曲』などの作品でフォークの枠組みを越え、より広大な表現世界を築き上げている。
これまでに中国語圏の主要音楽賞を多数受賞し、業界・メディア・リスナーから高い支持を獲得。中国国内ストリーミング累計再生数は10億回を超え、Spotifyでも月間20万人以上のリスナーを維持している。フィジカル作品も熱心なファンのコレクション対象となっており、2025年に東京のTower Recordsで開催された『安和橋北』日本盤アナログのサイン会では、わずか数日で7,000枚を超えるセールスを記録した。
音楽活動以外にも、動物保護や子ども支援などの公益活動へ長年携わり、人文学的な感性を湛えた写真作品でも広く注目と評価を集めている。
『再想想』は、宋冬野自身が全編曲・プロデュースを担当した、実に13年ぶりとなるオリジナルフルアルバムであり、まさに待望の「超越作」と呼ぶにふさわしい一枚である。
■収録曲
01雨 (Intro)【雨】
02与我交谈【僕と話して】
03谢谢你【ありがとう】
04后记【あとがき】
05不陌生的人【見知らぬはずのない人】
06空港曲【空港の曲】
07知道【わかった】
08落雁【落雁】
09郭源潮【郭源潮(グオ・ユエンチャオ)】
10再想想【再想想】
11別 (Outro)【別れ(Outro)】
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