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第175回芥川賞・直木賞 候補作品発表

掲載: 2026年06月11日 14:00

更新: 2026年06月26日 11:00

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第175回芥川賞・直木賞 候補作品が発表されました。

◆ ◆芥川賞 候補作品◆ ◆

小砂川チト『ゾンビ回収婦』(群像5月号)

この世界の秘密をあなたに教えたい――。
わたしはこのホテルの、たったひとりの掃除婦。殺されたゾンビの骸を拾い集めて、世界を美しく保つのだ。
AI〈やつら〉に侵食された世界で、夫とともに職を失ったわたし――の前にもうひとつの現実がたち顕れた。三十余年良い子で大人になったわたしは、これまでと変わらずに、懸命にひたむきに役割をこなしていく。
感謝されず、褒められもしない。それこそまるで「 」みたいに?
一気読み必至の圧倒的虚構世界〈リアルライフ〉。1


小砂川チト 関連作品一覧



鈴木涼美『悪い血』(文學界6月号)

「私がこれまで何も選ばずにいようとしていたのは、選んだその瞬間に過去を罰せられる気がして怖かったからだ」

奔放に生きてきた私の身体に突然つきつけられた衝撃。採取された血を取り戻しに、ビジュー付きのサンダルで病院へと向かう私の中に、過去のさまざまな行いがよみがえる。

圧倒的な「罪と罰」の物語。


鈴木涼美 関連作品一覧



仁科斂『丹心』(新潮4月号)

爛尾楼(ランウェイロゥ)/廃墟マンションを美術館にせよ! 欲望と資本が渦巻く中国大陸に「まごころ」はあるのか? 緊迫する日中関係の今を描く芥川賞候補作!
美術館設計は建築家の夢。師の願いを叶えるべく、助手のレンは住民の立ち退きに奔走する。資本家令嬢Qと未完成の建物を買った人民の欲望は交差し、ドラマは思わぬ方向へ転がる。矛盾だらけの中国大陸に「まごころ」はあるか? 奄美のリゾート開発計画を巡る悲喜劇を描く新潮新人賞受賞作「さびしさは一個の廃墟」併録。




村司侑『ソリティアおじさんがいた頃』(文學界5月号)

京都にある味噌製造会社につとめるわたし。ある冬の寒い朝、出勤すると社内のあちこちでささやかされる噂にになつかしい名前を聞く。
「亡くならはってん、黒野田さん」
かつてわたしが心のなかでこっそり「ソリティアおじさん」呼ばわりしていた人が死んだ。
「火事やってんて」

ひょんなことからソリティアおじさんの通夜に参列したわたしは、ずるずると交際の続く恋人、将来の見通しのたたない仕事、それぞれに踏ん切りをつけるためある決断を下す。

軽妙な京都弁で女性の内面を鮮やかに描き、誰にでもある変わらぬ日常におとずれる些細な変化こそが、人生の行き先を変える様を控えめに、けれど確かに物語る胸に染み入る傑作小説。

ソリティアのように無数の選択肢がある人生で、わたしが選んだ次の一手。クリアとなるか、手詰まりか。


八木詠美『アンチ・グッドモーニング』(文藝春季号)

眠りは突然奪われた。

仕事のチャット通知に追い立てられ、自分を失った「わたし」。
ウェルビーイングを強要する会社、丁寧な暮らしを推奨する夫、怪しげなeラーニング講師。安眠のために奔走するうち、いつしか不思議な世界に迷い込んで──。
ポジティブ至上主義の現代社会に反逆する、"不眠"アドベンチャー長篇!

デビュー作『空芯手帳』が世界26か国・地域で異例のヒット中!
世界が注目する著者による、新たなる"不眠"文学の誕生!


八木詠美 関連作品一覧



◆ ◆直木賞 候補作品◆ ◆

朝倉かすみ『けんぐゎい』光文社

利発だが酷い痘痕の姉ふゆ。逆上せ癖で縹緻よしの妹りよ。幼くして父を亡くし、ふゆは手習師匠の手伝いに、りよは船宿の下女奉公に出された。師匠の養子で禍々しいほどに歪んだ性癖をもつ宗三郎から手籠めにされたふゆは懐妊するが、現人神と崇められる女医者と出逢い、彼女の人生は大きく変わっていく。
自我に目覚めた主人公が、女の生と向き合う、時代小説の新しい扉!


朝倉かすみ 関連作品一覧



蝉谷めぐ実『見えるか保己一』KADOKAWA

江戸時代の全盲の国学者・塙保己一。幼少期に失明するも、学問を志し、やがて国内最大の叢書『群書類従』の編纂という、前代未聞の大事業に取り掛かる。類稀なる記憶力で、学者として輝かしい経歴を築いていく保己一だったが、その傍らに常にあったのは、晴眼者――妻、学者仲間、弟子らとの、すれ違いだった。
"天才・塙保己一"の胸中にあったのは、絶望か希望か、それとも――。


蝉谷めぐ実 関連作品一覧



凪良ゆう『多類婚姻譚』講談社

発売即大重版にて、早くも12万部突破!
一緒に生きる。わかりあえないあなたと。

一番近くにいる他人-こいびと-。どうして結婚はこんなに難しくなってしまったのだろう。
『流浪の月』『汝、星のごとく』で二度の本屋大賞を受賞した著者が描く、今そこにある愛のかたち。

セクシュアリティ/ジェンダー、金銭感覚、世代間格差、成育環境……
あらゆる価値観の対立の中で現代を生きるわたしたちの祈りと叫び。

【凪良ゆう コメント】
「文芸書としては『星を編む』から2年半、ようやく新刊をお届けできます。
今作は結婚について。
婚姻譚と銘打ちながらも、婚姻への道のりがはてしなく遠い!! これは果たして婚姻譚と言えるのか、と担当さん達と首をかしげる場面もありました。
読んでくださった方たちと"現代の結婚"について語り合ってみたいです。」


凪良ゆう 関連作品一覧



原田ひ香『#台所のあるところ』文藝春秋

『三千円の使いかた』の著者が贈る、
ちょっぴりほろ苦く、じんわり心に沁みこむ「暮らし」をめぐる物語。


原田ひ香 関連作品一覧



若林正恭『青天』文藝春秋

人にぶつかっていないと、自分が生きているかどうかよくわからなくなる――

総大三高の「アリ」こと中村昴が所属するアメフト部は、万年2回戦どまり。相手校の練習を隠し撮りして迎えた高3の引退大会では、強豪・遼西学園に打ち破れた。引退後、みなが受験に向かうなか、勉強にも気持ちが入らず、不良になる覚悟もないまま宙ぶらりんの日々を過ごす。自分自身の不甲斐なさにもがき続けるなかで、アリは再びアメフトと向き合う決意を固める。

青春の苦みと悦びに満ちた、著者渾身の初小説。


若林正恭 関連作品一覧



〈芥川賞 候補作品〉
小砂川チト『ゾンビ回収婦』(群像5月号)
鈴木涼美『悪い血』(文學界6月号)
仁科斂『丹心』(新潮4月号)
村司侑『ソリティアおじさんがいた頃』(文學界5月号)
八木詠美『アンチ・グッドモーニング』(文藝春季号)

〈直木賞 候補作品〉
朝倉かすみ『けんぐゎい』光文社
蝉谷めぐ実『見えるか保己一』KADOKAWA
凪良ゆう『多類婚姻譚』講談社
原田ひ香『#台所のあるところ』文藝春秋
若林正恭『青天』文藝春秋



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