インタビュー

SEAN KINGSTON

これはレゲエなの? それともヒップホップ? ……なんて、そんなのどうでもいいじゃない! ジョナサン“JR”ロッテムが送り出す注目のニューカマーといっしょに、最先端のアーバン・ミュージックで踊ろうよ!!

クレイジーだろ?


 ベンE・キング“Stand By Me”をベタ敷きした“Beautiful Girls”をご存知ですか? 〈You're Way Too Beautiful Girl~〉というフレーズが印象的なアレですよ、アレ! マイアミ・ベース調の軽快なリズムに乗って〈美女をモノにできなかった〉と嘆くこの失恋ソングが、ラジオやクラブでひっきりなしにスピンされ、果てはビルボード・チャート1位をゲットしてしまったのです。

「ここまでブレイクするとは正直考えてなかったな。すごいヤバくてホットなシングルだとは思っていたけど、まさかこんなに早いスピードでヒットするとはね。クレイジーだよ!」。

 満面の笑みでこう語ってくれたショーン・キングストン君は、まだあどけなさの残る17歳。ジャマイカ人の両親のもとマイアミに生まれ、3人兄弟の末っ子としてすくすくと育っていきました。そして、次第にミュージシャンを志すようになったのですが、そのきっかけは何だったのでしょうか?

「音楽を本気でやるようになったのはママと姉ちゃんのおかげかな。ママが大のレゲエ好きでさ、小さい時からレゲエはよく聴いてたんだよ。一方、姉ちゃんはどんなジャンルの音楽も知ってるんだ。ジャズもロックも、何でもさ! キッズっていうのは好きなことに熱中してくだろ? スポーツにハマるヤツもいれば、そうじゃないヤツもいる。オレの場合は、たまたまそれが音楽だったんだ」。

 しかし、さまざまなレコード会社にデモテープを送ってみるも、思うような反応が得られずにイライラする日々が続きます。そんななか彼に目をつけたのが、ここ最近すごい勢いでヒットを飛ばしている注目のプロデューサー、ジョナサン“JR”ロッテムでした。

「JRとは〈MySpace〉で知り合ったんだよ! クレイジーだろ? 彼にメッセージ送りまくったんだ。〈お忙しいところすいませんが、オレの音楽をぜひ聴いてください!〉って。〈レスはくれなくてもいいんで、とにかくチェックしてみてください!〉って具合にさ。1日3回、そういうメッセージを毎日送ってアタックしたんだよ。そのうちにレスが届いてさ、さらに他のデモを聴いてもらって、電話でも話すようになったんだ。で、しばらく間をおいてから〈もうちょっとビジネスの話をしよう〉という連絡があって、それでオレと兄ちゃんをLAに呼んでくれたってわけ!」。

 そんなこんなで、JRの立ち上げたレーベル=ベルーガ・ハイツの第1弾アーティストとして無事に契約を結んだショーン君。もちろん、このたびのファースト・アルバム『Eye Above Water』もJRの前面バックアップを受けて制作されました。

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2007年09月06日 19:00

更新: 2007年09月07日 01:22

ソース: 『bounce』 290号(2007/8/25)

文/山西 絵美