インタビュー

スーパーノア

ノスタルジックな歌詞とフォーキーなメロディーを乗せて、流れるようにに刻まれる変拍子――ニューカマーらしからぬ緻密なアレンジで普遍的な歌心を紡ぐ京都発の4人組

インストから歌モノへシフトした活動初期

――結成は2003年というと、6年前なんですね。みなさん、大学のサークル仲間だったとか。

井戸健人(ヴォーカル/ギター)「そうですね。最初はインスト・バンドをやりたいなと思って、僕が3人に声を掛けました」

田中俊輔(ドラムス)「その時はまだ、俺はいないけどね(笑)」

岩橋真平(ベース)「インスト・バンドの時は初代ドラマーみたいな人がいてたんですけど、そのドラマーがほどなくして抜けて。それから徐々に歌モノのほうへシフトしつつ、新たなドラマーとして彼(田中)を勧誘したみたいな感じですかね」

――曲は井戸さんが手掛けてますが、インストから歌モノにシフトした理由は、何かあるんですか?

井戸「うーん、何でしょう? 単純に、表現の方法として、歌――歌詞があったほうがいいかなと……。そういう心境の変化だと思います」

――言葉があったほうが、お客さんにもっと訴えかけるものがあるだろうと?

井戸「はい。そうですね」

――では、歌モノにシフトしてからは、ひたすらライヴの日々だったんですか?

井戸「そんなに本数は多くないんですけど、まあ1か月に2~3本のペースで、その後の2~3年はやり続けたと思います」

――いまは?

赤井 裕(ギター)「いまはもっと多いですね。平均すると大体、月に5~6本ぐらいかな」

――地元の京都では、どのあたりの方々と対バンしてるんですか?

赤井「地元の同年代のシゼンカイノオキテとかLainy J Grooveとか。あと、東京のバンドさんのツアー・サポートっていう形も多いですね」

――関西から東京に拠点を移している方々も含めて、関西のアーティストさんは横も縦も繋がりが強くておもしろいなあという印象ですが……。

岩橋「うーん、でもバンド同士の繋がりなら、福岡とかのほうがもっと強いんじゃないかな? 地方は割と情報がなかったりとか、シーン自体がちっちゃかったりとかするんで。顔を合わせることが多いと、自然に仲良くもなるし、それが縦とか横の繋がりになってるんだと思います」

赤井「でも、縦っていうので考えたら、京都は年代の層が厚いんじゃないかな」

岩橋「ああ、ずっと音楽やってる人とかいてるね。上は、それこそ50代とか?」

赤井「そう、ブルースマンとかね。実際にお会いしたことはないんですけど、くるりの岸田さんが、磔磔とか拾得とかで長年やってるようなミュージシャンにいろいろ言われて、それで新しいことをどんどんやっていこうって思った、みたいなことを話しているインタヴューを読んだことがあって。だから、何かしら脈々と受け継がれるものはあるのかもしれないですね」

カテゴリ : ニューフェイズ

掲載: 2009年07月08日 18:00

更新: 2009年07月13日 18:48

文/土田 真弓