インタビュー

isis 『D-HOLIC + C-SONIC』

isis_特集カバー

 

地元の仲間たちに刺激を受けながら自然に培われた音楽性は、やがて美しいメロディーへと結び付いた。福岡を拠点にリスナー層を拡大してきたポップス・デュオ、isisが放つ新たなミニ・アルバム『D-HOLIC + C-SONIC』から聴こえてくる歌のなかには、あなた自身のドラマが広がっている――。

 

頭のなかですごくリアルなドラマを描く

地元の仲間たちに刺激を受けながら自然に培われた音楽性は、やがて美しいメロディーへと結び付いた。福岡を拠点にリスナー層を拡大してきたポップス・デュオ、isisが放つ新たなミニ・アルバム『D-HOLIC + C-SONIC』から聴こえてくる歌のなかには、あなた自身のドラマが広がっている――。

「小さい頃から周りに音楽を聴かせてくれる兄貴みたいな友達がたくさんいて、その時その時で好みのジャンルは違ったような気がしますね。ロック、ラウド・ロック、ヒップホップ、レゲエ、R&Bから、スケボーや BMX、ダンスをやってる人たちまで、いつでも周りに個性的で刺激的な仲間がいてくれたから、自然にいろんな音楽がルーツになってるかもしれません」(D-High-Low)。

どこか叙情的な雰囲気を感じさせる歌もこのユニットの大きな魅力。みずからのエゴに囚われることなく、聴く人の立場に立ちながら歌詞とメロディーをブラッシュアップしていく。その誠実な姿勢こそが、彼らが九州のシーンで大きな支持を得ている理由なのだろう。

「曲と詞については、〈D-High-LoWワールド炸裂ーーー!〉ってよりも、聴いてくれた方々が〈わかる~!〉とか、〈この人、僕/私のことどっかで見続けてきてたんじゃない!?〉ってくらいに記憶が甦って〈はぁ~……〉ってため息をついてもらえるくらいのほうが嬉しいんです。僕は曲を作る時に頭のなかですごくリアルなドラマを描くんですよ。登場人物、台詞、季節、天候、ロケ地(笑)、そこで吹いている風……などなど、キリがないくらい細かく。その僕の頭のなかのドラマが聴いてくれるすべての人々と少しでも重なったり、各々の想像で展開を広げてもらえたらと思ってます」(D-High-Low)。

「ヒロくん(D-High-Low)の作る曲が僕自身も大好きなんです。いつも、いちファンとして楽しみに待つだけですね(笑)」(Cu-Ta)。

 

いろんな街で迎え入れてもらいたい

 

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「一人でも多くの日本人に聴いてほしくて作りました」(D-High-Low)という――それにしても、なんと率直で真っ当な動機なのだろう―― ミニ・アルバム『D-HOLIC + C-SONIC』にも、isisの魅力がわかりやすく描かれている。特に“MayCry”“Sakura”の2曲は、〈リスナーの心にナチュラルに沁み込んでいく〉という、ヒット・ソングの条件をしっかりと備えていると思う。

「“MayCry”はあからさまに背中を押す応援歌ではなく、さり気なく背中を押す風になってくれたら……と思って作りました。ライヴでもすごく喜んでもらえる曲だし、歌ってて気持ち良いですね。“SAKURA”は卒業ソングですね。いまも小学校~大学の頃の友達にすごく助けられてるし、やっぱりあの頃は無条件に楽しかったので、その頃を思い出してくれたら嬉しいです」(D-High-Low)。

ユニット名の由来を「Soundのs、Specialのs、Streetのs、Smoothのs……いろんなsをi(自分たち)とi(ファン)で挟んでほしい」(D-High-Low)と説明する彼ら。〈ノスタルジックで切ない〉という伝統的な日本のポップスのスタイルを持ちながら、先鋭的な音楽センスもさりげなく感じさせてくれる。isisの音楽には、ジャンルや年齢を超えて支持されるだけの魅力が宿っているようだ。

ユニット名の由来を「Soundのs、Specialのs、Streetのs、Smoothのs……いろんなsをi(自分たち)とi(ファン)で挟んでほしい」(D-High-Low)と説明する彼ら。〈ノスタルジックで切ない〉という伝統的な日本のポップスのスタイルを持ちながら、先鋭的な音楽センスもさりげなく感じさせてくれる。isisの音楽には、ジャンルや年齢を超えて支持されるだけの魅力が宿っているようだ。

「まず痩せて、パーマをかけなおして(笑)、ヒロくんと共に走り続けます!」(Cu-Ta)。

カテゴリ : ニューフェイズ

掲載: 2009年12月02日 17:59

更新: 2010年02月10日 19:04

インタヴュー・文/森朋之

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