インタビュー

Ken Yokoyama 『Four』

  

 「このメンバーなら絶対いいものが出来るって自信があった。やっと自分でも納得いくところまで来ました」

 例えば“Kill For You”の烈火のごときパンク・サウンド、ちょっぴり感傷的でロマンチシズム溢れる“Punk Rock Dream”の旋律、ビーチ・ボーイズの名曲“Kokomo”の痛快なカヴァー、堀江博久氏のピアノ・フレーズが美しい掌編“Sleep”など、Ken Yokoyamaの通算4枚目となるアルバム『Four』からは、例のごとく多彩にして気持ちのこもった音塊が次から次に溢れ出してきて、勢い叫ばずにはいられない--「こんなパンク・アルバムを待ってた!」って。Minami (Gt.)とJun Gray (Ba.)加入後初の、そしてメンバー全員でレコーディングされた初のアルバムとあって、「やっとバンド然とした作品が作れた」とケニー自身も大満足の仕上がりなのだ。

「このメンバーなら絶対いいものが出来るって自信があって。Ken Yokoyamaっていう個人名でやってきたけど、やっと自分でも納得のいくところまで来たなって。でも、それはメンバーなしには絶対に成し得なかったことで。俺が想像もつかないようなレベルのプレイを提供してくれて、そういう意味で彼らはすごいサイドマンだと思う」

 また、例のごとく歌詞には等身大の<人間・横山健>が刻み込まれているのだが、今作のそれは、どこか切迫した、シリアスなトーンを帯びてもいる。中でも“Let The Beat Carry On”の、自らの願いを僕らリスナーに託すような切実さには誰しもが心打たれるはず。

「あれは<ロックをずっと鳴らし続けてほしい>って歌なんだけど。俺の気持ちを受け継いでほしいというか、<わかってんな、後は頼むぞ!>っていう気持ちはすごくあるかも」

 4/13からはツアーもスタート。ちなみに3/13に発売されるLAGWAGONのJoey、SNUFFのDuncanとの3WAYアコースティック・アルバム『Don't wake up the KIDS!!』、そして4/21リリースの『The Very Best of PIZZA OF DEATH II』にも楽曲提供しているので、いずれもお聴き逃しなく!!

■ TOUR…

 4/13(火)熊谷HEAVEN'S ROCK VJ-1から「Four Tour」スタート!
ファイナルは7/18(日)那覇namura hall! 詳しくはオフィシャルHPへ

■ PROFILE…Ken Yokoyama(ケン ヨコヤマ)

日本を代表するギタリスト。
91年にHi-STANDARDを結成、ギタリストとして活躍。Hi-STANDARD活動停止後の04年にアルバム『The Cost Of My Freedom』でKen Yokoyamaとして本格的なソロ活動を開始。今年3月には待望の4thアルバムをリリースし、4月からは全国ライヴツアーがスタートする。

  

 
記事内容:TOWER 2010/3/5号より掲載

カテゴリ : HOT PICKS

掲載: 2010年03月05日 00:00

更新: 2010年03月09日 19:10

ソース: 2010/03/05

TEXT:奥村明裕

関連リンク