インタヴュー(1)「僕は僕で、ちゃんとその役を全うすることが一番大事なことなんだと思います。」
「僕は僕で、ちゃんとその役を全うすることが一番大事なことなんだと思います。」
ロックに10代も20代もない。世代を超えてロックを楽しんでもらうことが、
この映画の一番の見どころと語る堤幸彦監督のもと、『BECK』の撮影は行われた。
幅広いファンを持つ、ハロルド作石による大ヒットコミック『BECK』の映画化にあたり、
バンドのムードメーカー千葉役を演じた桐谷健太は語る。
「ムードメーカーと言って頂けて恐縮です(笑)!
僕の演じた千葉は、ムードメーカーというよりも我が道を進む人間。喧嘩っ早くて、軽率。
原作で描かれてる千葉は、ものすごいテンションが高かったので、それに忠実にしっかりやりました!!」
タワーレコード川崎店でも撮影が敢行。
バンドが初めてチャートにランクインされる感動的なシーンだ。
撮影の合間、待ち時間に店内を歩きながら、一人でラップの練習をしている桐谷の姿があった。
「うそ!?俺、お店で手の振りつけてこんな風にやってた(ラッパーの動きを真似しながら)?
覚えてないけど、それかなり怪しい奴だな…一人でやってたか(笑)。
もちろんスタジオでもやってましたし、目に付くもの即興で声に出して練習してましたよ。
撮影のときはフリースタイルで。」
役者として、その役になり切ることで、さらに見えてくるもの、連鎖するものがある。
演じきることでお互いに信頼感が芽生え、相互作用が生まれてくる。
「同じ夢を持った5人が奇跡的に出会い、バンドに化学反応が起こっていく。
これは、僕は僕で、ちゃんとその役を全うすることが一番大事なことなんだと思います。
僕が演じきって、みんなが自分の役をしっかり演じきれば、お互いに化学反応が起こるはず。
一番それを実感したのは、雨の中撮影されたFUJI ROCKでの本物のライブシーンです。」