インタビュー



アリシアを魅了した女



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いつも以上にさまざまなソングライターが迎えられている『Girl On Fire』だが、とりわけ目を引くのは実に3曲の共作者に名を連ねたエミリー・サンデーじゃないだろうか。本文にもあるように、ロンドンにおけるアリシアの『Songs In A Minor』10周年記念コンサートでオープニングを務めた彼女は、すでに今年2月のファースト・アルバム『Our Version Of Events』の時点でアリシアと“Hope”を共作(プロデュースもアリシア)するなど、相当気に入られているようだ。

そうでなくてもアルバムは全英1位をマークし、シングルも次々ヒットしている記録破りの新人だったことは間違いないのだが、その後にロンドン五輪の開会式にサプライズで登場したことも作用したのか、結果的に同作は今年のUKでもっとも売れたアルバムということになっており、そんな好況を受けてこのたび〈Special Edition〉としてリパッケージされるほどの人気なのだ。

エミリーが支持を集めたのは、ソロ・デビュー前に客演で大きく名を売ったこととも関係あるだろう。チップマンクやタイニー・テンパー、デヴリンといった人気MCの楽曲に軒並み登場し、プロフェッサー・グリーン“Read All About It”とラブリンス“Beneath Your Beautiful”では全英1位も掴んでいる。最近もレオナ・ルイスの“Trouble”を書いたり、ソングライターとしても好調そのもの。才女の裏に才女あり、というわけか。

 

▼エミリー・サンデーの2012年作の新装盤『Our Version Of Events Special Edition』(Virgin/EMI Music Japan)

 

▼関連盤を紹介。

左から、プロフェッサー・グリーンの2011年作『At Your Inconvenience』(Virgin)、ラブリンスの2012年作『Electronic Earth』(Syco/Sony UK)、レオナ・ルイスのニュー・アルバム『Glassheart』(Syco/RCA)

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2012年12月21日 19:15

更新: 2012年12月21日 19:15

ソース: bounce 350号(2012年11月25日発行)

文/出嶌孝次