インタビュー



『ふりぃ』 ポニーキャニオン(2009)

19歳で発表したデビュー・アルバム。〈生きるのだ今を〉という歌詞が印象的な表題曲、他者との心理的な距離をテーマにした“デッドライン”、純粋な恋心を真っ直ぐに歌い上げた“want you DARLING”など、10代特有の感性が鋭く反映された楽曲が並ぶ。シンプルなバンド・サウンドとアコギの弾き語りを曲によって使い分けるスタイルもすでに確立されている。

 

『ポっぷ』 ポニーキャニオン(2010)

デビューから1年を経て、〈オーディエンスとの絆を作る〉ということを意識して制作された2作目。シングル曲“I wanna see you”、ライヴでも人気の“モンロー”など、アルバム・タイトル通りにポップな響きを備えた楽曲が軸になっている。“貴方の恋人になりたいのです”“いつの日も”など、彼女の真骨頂とも言える恋愛バラードもさらに充実。

 

『素。』 ポニーキャニオン(2011)

声帯の手術に伴う活動休止を経て完成したサード・アルバム。震災直後に書いたというバラード“光”、歌うことの辛さや苦しみをテーマにした“痛み”など、生々しい感情が映し出されたナンバーが印象的だ。〈不器用でいいのさ/見せ続けることがモットー〉(“モットー”)というフレーズが示しているように、彼女自身のリアルな姿が直接的に投影されている。

 

『戦いは終わらない』 ポニーキャニオン(2012)

初のセルフ・プロデュース作品。ヘヴィー・ロックを採り入れた“How are you”(編曲:akkin)、ストリングスやホーンを交えて壮大なポップネスを表現した“Sunday Morning”(編曲:河野圭)など、彼女の幅広い音楽性がさらにヴィヴィッドに描かれている。表題曲をはじめ、前向きな意思と音楽活動に対する覚悟を綴った楽曲が強く心に残る。

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掲載: 2013年08月28日 17:59

更新: 2013年08月28日 17:59

ソース: bounce 358号(2013年8月25日発行)

ディスクガイド/森 朋之