灼熱の季節、大騒ぎとか胸騒ぎの合間にしっくりチル……てなときに、さあ、ナニを聴けばいいのかな?という感じでユルユルとチルしながら読んでください
チルアウト。そもそもはクラブで騒ぐ合間にラウンジなんかでまったりするような、踊り疲れた身体(とかマインド)を癒すような、そんな行為である。そして、その言葉は、KLFのアンビエント・アルバム『Chill Out』(90年)で一般的になったとされている。もちろん、そういった音楽やムード、概念や行為はずっと昔から存在していたものだが、ビートレスなエレクトロニック・ミュージックやダウンテンポが〈チルアウト〉と総称されるようになったのはその頃のことだ。そして94年頃には、イビザの〈カフェ・デル・マー〉におけるホセ・パディーヤのDJセットが話題になり、ヨーロッパでは新しい音楽のカテゴリーとして、チルアウト・ブームが到来。ホセや他のDJがプレイする楽曲──ロックやジャズ、フォーク、エレクトロニカ、レゲエなどなど──は、(ジャンルではなく)ある一定のメロウでリラクゼーショナルなムードを持った音楽全般の総称として〈チルアウト・ミュージック〉と呼ばれ、現在に至っている。が、そういった知識や背景、あるいは明確な定義さえ要しないところにこそ〈チルアウト〉の本質がある。繰り返すが、チルアウトはジャンルではない。チルアウト・ミュージックとは? それは、あなたがチルアウトできる音楽すべてのこと。それでいいんです。