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第17回 ─ 永遠のアトランティック(予告編)

厳選! ソウル・リイシューの宝石箱

連載
IN THE SHADOW OF SOUL
公開
2006/09/28   22:00
ソース
『bounce』 279号(2006/8/25)
テキスト
文/出嶌 孝次

 夏が終わろうが何だろうが、過去に残されたソウルの素晴らしさがそこに在り続けるのは当然! ということで今月も自信を持ってオススメできるリイシュー作品を紹介しよう。まず、ジュウェル~ポーラ~ワンドの世界初CD化音源をまとめたロスコー・ロビンソンの編集盤『Heavenly Soul Of Music -The Jewel/Paula Recordings』(Pヴァイン)はマスト! 

 ゴスペル出身らしいスケールの大きな歌いっぷりと弾けるようなノリの良さに感動を押さえきれない、濃密なソウル汁迸るドス黒盤だ。続いてはシカゴ産、キティ・アンド・ザ・ヘイウッズの81年作『Excuse Me, I've Got A Life To Catch』(Mercury/ヴィヴィド)。マイク&ブレンダ・サットンが手掛けた表題曲のミディアム路線もいいし、キリッとした歌声で聴かせるスロウも絶品なのだ。お次はドラマティックスのウィリアム・ハワード=ウィー・ジーが79年に残した唯一のソロ作『Hold On(To Your Dreams)』(Cotillion/ヴィヴィド)で、オーソドックスなバラードの良さには素直に打たれるはず。

 さらにデトロイトものだと、ラ・ビートや周辺レーベルに残された音源をまとめた名編集盤『Lou Beatty's Detroit Soul』(Grapevine)も出ている。60'sらしいホットでモダンなノーザンの宝庫だよ!!

 最後は、70'sのシュープリームスでセンターを務めたジーン・テレルの78年作『I Had To Fall In Love』(A&M/Soul Brother)。“Rising Cost Of Love”など、80年代を目前に控えた時期らしいキラーなアーバン・メロウ曲が最高! レアかどうかより、自分の耳で確かめろ!!

▼文中に登場した作品を紹介