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第41回 ─ 黒い幻は24カラット

粋なリイシューが大盛りのソウル・スクールに秋休みはないぞ!!

連載
IN THE SHADOW OF SOUL
公開
2009/09/16   18:00
ソース
『bounce』 314号(2009/9/25)
テキスト
文/出嶌 孝次

  いよいよ実りの秋ということで、リイシューも豊作です! まずはデイル絡みのブツを優先して上で紹介したMURO監修のスタックス復刻シリーズから、デイルとも縁深いマッド・ラッズの69年作『The Mad, Mad, Mad, Mad, Mad Lads』(Stax/ユニバーサル)をピック。他にもデヴィッド・ポーターやチコ、ブラック・ナスティなど、後年のネタ使いという観点からのチョイスながら、そうじゃなくても熱くなれる佳作だらけですよ。

  続いては、デイルと同じくデトロイトでモータウン帝国に立ち向かったメトロスの67年作『Sweetest One』(RCA/Dusty Groove America)が世界初CD化! テンプスを4人編成にしたような、ドゥワップの名残もあるハーモニーはまさにスウィーテスト! “Blue Velvet”のようなスタンダード曲も粋に聴かせる名盤です。大推薦!

  お次は同じ67年産とは思えないほどお気楽なソウル・インストを聴かせる、ウィリー・ミッチェルの『Ooh Baby, You Turn Me On』(Hi/Fat Possum)。ここではまだMG'sの亜流といった風情で、JBカヴァーも含むテキトーな南部ノリには後のタイトなハイ作品とは異なる魅力があります。

  最後は当時の夫マイルスにファンク化を促した張本人=ベティ・デイヴィス(つまり、フュージョンの生みの母?)のお蔵入り盤『Is It Love Or Desire』(Light In The Attic/OCTAVE)。録音は76年とのことで、同時リイシューされる75年作『Nasty Gal』での猛女ぶりとはやや異なる、ディスコ前夜のカッコ良いブギー~ファンクが楽しめます。

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