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SKI BEATZ

スキー先生の歩みを怒濤のクラシック群で再確認してみよう――(1)

連載
360°
公開
2010/11/16   22:27
更新
2010/11/16   22:28
ソース
bounce 326号 (2010年10月25日発行)
テキスト
ディスクガイド/出嶌孝次、升本 徹

 

ORIGINAL FLAVOR 『Beyond Flavor』 Atlantic(1993)

ビジー・ボーイズを経て結成されたグループでの2作目。往時のNY産らしいスキーとクラーク・ケントのプロダクションがタイトで、ワサワサしたMCの絡みも痛快だ。ジェイ・Zが“Can I Get Open”に参加している。*出嶌

JAY-Z 『Reasonable Doubt』 Roc-A-Fella(1996)

オリジナル・フレイヴァー期からリンクしていたジェイ・Zのデビューを好アシスト。後にクラシックとして語り継がれる“Dead Presidents II”や“Feelin' It”などを手掛けてアルバムにメロディアスなムードを注入している。*升本

CAMP LO 『Uptown Saturday Night』 Profile(1997)

オールド・ソウル好きなブロンクス出身デュオのデビュー作に大きく関与。“Luchini AKA This Is It”をはじめとするヒット・シングルだけでなく、“Sparkle”などネタ感の強いトラックでは特に相性の良さを実感できる。*升本

JAY-Z 『In My Lifetime, Vol.1』 Roc-A-Fella(1997)

グッとメジャー度を増した主役に合わせるかのような“Who You Wit II”、ストリート仕様でタイトに仕上げた“Street Is Watching”を制作。仕上がりは対照的ながら、共に印象的なループがキモなスキーらしい仕事ぶりだ。*升本

FAT JOE 『Don Cartagena』 Atlantic(1998)

ファット・ジョーのハードコアな面を引き出す名ポッセ・カット“John Blaze”を制作。ナズを筆頭とする濃いMCsのマイクリレーも凄まじいが、それを活かすシンプルなループ一発のトラックにフックでのコスリなど、完璧。*升本

SPORTY THIEVZ 『Street Cinema』 Ruffhouse/Columbia(1998)

ロッカブロックから送り出されたポップな3人組の佳作。話題になったTLCへのアンサー“No Pigeons”は違うが、バタバタとした無骨なループが光る“Cheapskate”など大半の楽曲をスキーが制作している。*出嶌

FOXY BROWN 『Broken Silence』 Def Jam(2001)

ジェイ・Z作品でニアミスしたドン・ディーヴァとついに合体。ロン・アイズレー参加の“The Letter”にはスキーらしさの残り香もあるが、“Bout My Paper”からは当時サウス・サウンドに傾倒していた様が窺える。*升本

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