ORIGINAL FLAVOR 『Beyond Flavor』 Atlantic(1993)
ビジー・ボーイズを経て結成されたグループでの2作目。往時のNY産らしいスキーとクラーク・ケントのプロダクションがタイトで、ワサワサしたMCの絡みも痛快だ。ジェイ・Zが“Can I Get Open”に参加している。*出嶌
JAY-Z 『Reasonable Doubt』 Roc-A-Fella(1996)
オリジナル・フレイヴァー期からリンクしていたジェイ・Zのデビューを好アシスト。後にクラシックとして語り継がれる“Dead Presidents II”や“Feelin' It”などを手掛けてアルバムにメロディアスなムードを注入している。*升本
CAMP LO 『Uptown Saturday Night』 Profile(1997)
オールド・ソウル好きなブロンクス出身デュオのデビュー作に大きく関与。“Luchini AKA This Is It”をはじめとするヒット・シングルだけでなく、“Sparkle”などネタ感の強いトラックでは特に相性の良さを実感できる。*升本
JAY-Z 『In My Lifetime, Vol.1』 Roc-A-Fella(1997)
グッとメジャー度を増した主役に合わせるかのような“Who You Wit II”、ストリート仕様でタイトに仕上げた“Street Is Watching”を制作。仕上がりは対照的ながら、共に印象的なループがキモなスキーらしい仕事ぶりだ。*升本
FAT JOE 『Don Cartagena』 Atlantic(1998)
ファット・ジョーのハードコアな面を引き出す名ポッセ・カット“John Blaze”を制作。ナズを筆頭とする濃いMCsのマイクリレーも凄まじいが、それを活かすシンプルなループ一発のトラックにフックでのコスリなど、完璧。*升本
SPORTY THIEVZ 『Street Cinema』 Ruffhouse/Columbia(1998)
ロッカブロックから送り出されたポップな3人組の佳作。話題になったTLCへのアンサー“No Pigeons”は違うが、バタバタとした無骨なループが光る“Cheapskate”など大半の楽曲をスキーが制作している。*出嶌
FOXY BROWN 『Broken Silence』 Def Jam(2001)
ジェイ・Z作品でニアミスしたドン・ディーヴァとついに合体。ロン・アイズレー参加の“The Letter”にはスキーらしさの残り香もあるが、“Bout My Paper”からは当時サウス・サウンドに傾倒していた様が窺える。*升本