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SKI BEATZ

日本のMCたちもカラテ・スクールを受講!?

連載
360°
公開
2010/11/16   22:27
更新
2010/11/16   22:28
ソース
bounce 326号 (2010年10月25日発行)
テキスト
文/狛犬

 

昼夜を問わずラッパーたちが出入りして技を磨く様子から、デイモン・ダッシュのDD172ビルに用意されたスキーの地下スタジオは〈24 Hour Karate School〉と形容されるようになったという。今回登場した同名の作品にはまさにそこで生まれた珠玉のトラックが満載されているわけだが、今度は同じビートを使用して総勢30名のMCが技を競う日本語ラップ盤『24 HOUR KARATE SCHOOL JAPAN』がRYUZOの率いるR-RATEDからリリースされた! RYUZO“THE R”のPVをDD172の映像作家であるジョナ・シュワルツが監督していた縁も思い出されるが、今回は企画性は別にしても豪華なメンツがズラリと並んだ注目の一枚だろう。

カレンシー&スモークDZAの“Nothing But Us”が韻踏合組合の“AMEMURAN DREAM”に、ジム・ジョーンズ&カレンシー“Go”はSEEDAの“GO”に……という聴き比べもアリだが、往年のNYマナーも踏まえたビートと日本語ラップのマッチングもあって、聴き進めるごとに内容そのものに引き込まれる。リード曲はAnarchyとRINO LATINA II、漢、MACCHOがマイクを回す“24 BARS TO KILL”で、同曲のリミックスではZeebra、D.O、SIMON、SHINGO☆西成をフィーチャー。他にもDABOやSMITH-CN、TETRAD THE GANG OF FOURらが参加し、般若のマイペースな“日本人ラッパー総選挙”、GAZZILAのあったかい地元讃歌“MY CITY”、BRGKとZEUSの勇ましい“RUNNIN'”、ISSUGIとS.L.A.C.K.がレイドバックしまくる“HEY TAXI”などがビートとの相性も含めて特に好印象だ。こちらも必聴!

 

▼『24 HOUR KARATE SCHOOL JAPAN』参加ラッパーの作品を一部紹介。

左から、Anarchyの2008年作『Dream and Drama』(R-RATED)、OZROSAURUSの2007年作『Hysterical』(BAY BLUES/HIGHER THAN HIGH)、般若の2009年作『HANNYA』(昭和レコード)、DABOのニュー・アルバム『HI-FIVE』(EMI Music Japan)、SEEDAの2010年作『BREATHE』(KSR)、11月12日にリリースされるTETRAD THE GANG OF FOURのニュー・アルバム『SPY GAME』(ファイル)、22 & GAZZILAの2010年作『MOST WANTED』(KSR)、BRGK & ZEUSの2009年作『ON SIGHT』(KIX)、ISSUGIのニュー・アルバム『The Joint LP』(DOGEAR)

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