最終作のテーマは〈ラブレター〉。「結構明確にラモーンズとかヴァイブレイターズとかボーイズとか、大好きなバンドのア ルバムをイメージしてましたね。ああいうキラキラした雰囲気を出したかった」(ダニー)のだそうで、実際に映画「荒川ア ンダー ザ ブリッジ」の主題歌でもある“涙のスターダスト・トレイン”を筆頭に、リスペクトする大先輩への思いを素直に ぶつけたような、ストレートでちょっとセンチメンタルなナンバーが並ぶ。とはいえ、彼らは決してリヴァイヴァリストでは ない。
「例えばネットのない、ラジオとTVくらいしかない時代に生まれ直したいと思ったりします。でも僕らはいまの時代にロック ンロールを鳴らしている」(ボギー)。
「〈バック・トゥ・ザ・フューチャー〉じゃないですけど、まだロックがない時代に行ってエレキを弾きまくりたい(笑)。 だからって昔の機材やヴィンテージの楽器を使って……という趣味ではないですけどね(笑)。いま僕が使ってるギターも 25,000円のフェンダー・ジャパン製(笑)。このアルバムもほぼこれ1本で録音しました。それでカッコイイ音を出すって最高 じゃないですか!」(ダニー)。
▼関連盤を紹介。
左から、ヴァイブレーターズの77年作『Pure Mania』(Epic)、ボーイズのベスト盤『The Punk Rock Anthology』(Anagram)