「名作コンシェルジュ」掲載!カラヤン&ケルン放送交響楽団『オルフ:時の終わりの劇』
2022年7月10日(日)日経日曜版「名作コンシェルジュ」に紹介されました
あやしく秘儀めく緊迫感 世界の終末多角的に描く(鈴木淳史氏評)
「カルミナ・ブラーナ」で有名なドイツの作曲家、カール・オルフ(1895~1982)の最後の劇作品となった「時の終わりの劇」は、1973年8月のザルツブルク音楽祭でカラヤン指揮により初演されました。大規模で特殊な楽器編成ゆえに、これまであまり演奏されていない作品です。この録音は初演の1ヵ月前に、同じキャストで録音されたもので、この作品の貴重なドキュメントでもあります(※歌詞対訳は付いておりません)。2022年7月10日(日)日経日曜版の鈴木淳史氏による名物コラム「名作コンシェルジュ」で紹介されました。
鈴木氏は「いかにもカラヤンらしくない、つまり、あの指揮界の帝王による演奏とは思えない録音といえば、このオルフのディスクが筆頭にあげられるだろう」とし、この作品を「『黙示録』をもとに、世界の終末が多角的に描かれる」「古代ローマの神託集や神学者の言葉などをテクストに、古代ギリシャ語、ラテン語、ドイツ語が入り乱れる。オーケストラも特大編成。複数台のピアノやオルガンなども加わった上、打楽器は民族楽器を含めて4種類に及ぶ」と紹介。
「さすが大所帯をまとめるのが得意なカラヤン。終末への道筋をクールに示していく」という演奏により作品が進み、「さんざ奇妙な音楽を駆使して最後の日を描いた後、来るべき神の国の象徴として表れる4声のカノン。 新しき世界に残る音楽は、バッハだった!」と、その意外な展開を指摘。しかも、このバッハの四重奏を弾いているのが80年代以降に有名となる古楽のクイケン・ファミリーで、「帝王と次の世代を担う古楽器奏者の貴重なコラボだ」と評しています。
(タワーレコード)
ヘルベルト・フォン・カラヤン
【曲目】
カール・オルフ:
時の終わりの劇
1. シビュラ
2. 隠者
3. その日
【演奏】
コレット・ローラント
ジェーン・マシュー
ケイ・グリフェル
シルヴィア・アンダーソン
グウェンドリン・キルブルー
カーリ・レヴァース
アンナ・トモワ=シントウ
ヘルイェ・アンゲルヴォ
グレニー・ルリス
(以上1)
エリク・ガイゼン
ハンス・ヴェークマン
ハンス・ヘルム
ヴルフガング・アンハイザー
ジークフリート・ルドルフ・フレーゼ
ヘルマン・パツァルト
ハンネス・ヨーケル
アントン・ディアコフ
ボリス・カルメリ
(以上2)
クリスタ・ルートヴィヒ(メッゾ・ソプラノ)
ペーター・シュライアー(テノール)
ヨゼフ・グラインドル(バス)
ロルフ・ボイゼン(語り)
(以上3)
ケルン放送合唱団
RIAS室内合唱団
テルツ少年合唱団
ケルン放送交響楽団
指揮:ヘルベルト・フォン・カラヤン
【録音】
1973年7月
レーヴァークーゼン
カテゴリ : Classical
掲載: 2022年07月11日 12:00