「名作コンシェルジュ」掲載!ショルティ指揮 シカゴ交響楽団/マーラー:交響曲第5番
2022年11月13日(日)日経日曜版「名作コンシェルジュ」に紹介されました
「新たな境地に誘う演奏 未知への好奇心に満ちて」(鈴木淳史氏評)
「剛直なまでに潔い流れ 生も死も走馬燈のように」(鈴木淳史氏評)。ハンガリー出身の20世紀の名指揮者、ゲオルグ・ショルティがシカゴ交響楽団音楽監督に就任して初めてレコーディングしたアナログ・ステレオ期の名盤、マーラー:交響曲第5番(1970年録音)が2022年12月11日(日)日経日曜版の鈴木淳史氏による名物コラム「名作コンシェルジュ」で紹介されました。
鈴木氏は「マーラーの交響曲第5番の冒頭楽章は、トランペットによるファンファーレで始まる」「メンデルスゾーンの結婚行進曲の喜びに満ちたファンファーレが思い起こされるのも無理もない」としながら、「しかし、あとに続くのは重々しい葬送行進曲だ」とし、この作品では「生と死は対立するのではなく、同一のものとして表わされる」と解説。こうした作品に対し、ショルティの演奏は「個々の感情表現に囚われることのない、剛直なまでに潔い流れが心地よい。 マーラーが仕掛けたさまざまなパラドックスも、走馬燈的スピードのなかで、どんどん後ろへ押し流されていく。爽快!」と評します。シカゴ交響楽団のサウンドも「豪快にしてパワフル。小気味よいテンポで前進しながら、整ったアンサンブルは精悍そのもの」とし、録音も「デッカのスタッフによる一つひとつの音がソリッドに引き立った優秀録音だ」と称賛しています。
(タワーレコード 商品統括部 板倉重雄)
【曲目】
マーラー:交響曲 第5番 嬰ハ短調
【演奏】
シカゴ交響楽団
指揮:サー・ゲオルグ・ショルティ
【録音】
1970年3月、シカゴ
ゲオルグ・ショルティ
1912年10月21日、ハンガリーのブダペスト生まれの指揮者。97年9月5日、フランスのアンティーブにて没。リスト音楽院でバルトーク、コダーイらに学ぶ。歌劇場の練習指揮者やトスカニーニの助手などを経験し、38年ブダペスト歌劇場で『フィガロの結婚』を振ってデビュー。大戦中はスイスに亡命。戦後バイエルン国立歌劇場やコヴェント・ガーデン王立歌劇場の音楽監督などを経て、69年から91年までシカゴ響の音楽監督にあって世界有数のヴィルトゥオーゾ楽団にした。71年にはイギリスに帰化し、ナイトの称号を与えられ「サー」を名乗った。正確堅固な演奏が特徴で、古典から現代に至る広範なレパートリーを有し、多くのレコーディングを残した。
(CDジャーナル)
カテゴリ : Classical | タグ : GUSTAV MAHLER
掲載: 2022年12月13日 00:00