グリーンドア音楽出版~“コレクターズ・シリーズ”【8月新譜】
グリーンドアより、往年の名演奏家による貴重な音源の復刻CDで好評の“コレクターズ・シリーズ”の最新盤(8月リリース分)として、2タイトルをご紹介致します。
まず、パデレフスキの弟子で、フランスを中心に活躍したピアニスト、ニジェルスキによるショパン。ソナタ第2番「葬送」他、エチュードを集めた魅力的で貴重な1枚。
そして、ドロルツSQが、3人の管楽器奏者と共演したモーツァルトの室内楽作品集。
1950年、ベルリン・フィルの第1ヴァイオリン奏者エドゥアルト・ ドロルツを中心として、当時のベルリン・フィルのメンバー達によって編成された名クァルテットが、二コレやカール・シュタインス(BPOの首席オーボエ奏者として約30年間、在籍)、ハインリヒ・ゴイザー(ベルリン国立歌劇場やベルリン放送SOで活躍)といった腕利きの名手達と醸し出す魅惑の響きが素敵です。本盤では、古くから高く評価されてきた3つの作品がカップリングされていて、ファンには嬉しいCD化と言えるでしょう。
フレデリック・ショパン:
ピアノ・ソナタ 第2番 変ロ短調作品35「葬送」
エチュード
Op.25 No.12 ハ短調「大洋」
Op.10 No.3 ホ長調「別れの曲」
Op.10 No.5 変ト長調「黒鍵」
新練習曲 第3番『モシェレスのメトードのための』変イ長調
Op.25 No.3 ヘ長調
Op.25 No.10 ロ短調
Op.25 No.2 ヘ短調
Op.25 No.9 変ト長調「蝶々」
Op.10 No.12 ハ短調「革命」
(DUCRETET THOMSON 320 C 024より)
【演奏】
スタニスラフ・ニジェルスキ(Pf)
【録音】
1952年頃;モノラル
現在ではその名が殆ど口に上ることはないが戦前から戦後にかけてフランス楽壇を中心に活躍していた花形ショピニスト、ニジェルスキ。パデレフスキの弟子である彼の「葬送」ソナタの解釈は実に説得力がありニジェルスキの卓抜した技巧が詩的な感情表現と完全なまでに一体化している。(林秀樹氏解説より一部抜粋)
【曲目】W.A.モーツァルト:
1. フルート四重奏曲 イ長調 K298 (独Columbia C 60557)
2. オーボエ四重奏曲 へ長調 K370
3. クラリネット五重奏曲 イ長調 K581 (独Columbia WSX 506)
【演奏】
ドロルツ四重奏団
1)オーレル・ニコレ(フルート)
2)カール・シュタインス(オーボエ)
3)ハインリヒ・ゴイザー(クラリネット)
【録音】
フルート四重奏曲K.298…1950年代;モノラル
オーボエ四重奏曲K.370…1957年10月2日、ベルリン;モノラル
クラリネット五重奏曲K.581…1957年10月5日、ベルリン;モノラル
モーツァルトの音楽はシンプルであるが故に、演奏する者の知性や人間性がそのまま現れてしまう。3人の管楽器奏者(ニコレ、シュタインス、ゴイザー)とドロルツ四重奏団は、ヴィルトオーゾや楽器の音色を誇示するものでなく、一切の虚飾を廃し、モーツァルトの心を見事に紡ぎ出している。(髙杉忠博氏ライナーより)