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ジョン・ケージ生誕100周年記念リリース~“John Cage 100 - Special Edition”

ジョン・ケージ

『John Cage 100 - Special Edition』
[ジョン・ケージ生誕100周年記念リリース]
WERGOの名盤5タイトルをお買得ボックス化!
朗読、ピアノ、管弦楽、室内楽など多彩なケージ作品が詰まったボックス

ケージ生誕100周年を記念して、WERGOから様々な編成によるケージ作品のディスクをまとめた5枚組ボックスの登場。

【詳細】
[CD1]
「ソナタとインタリュード」は、16のソナタと4つのインタリュード(間奏曲)から成り、演奏時間にして50分を超えます。インド哲学に影響を受けたケージがヒンドゥー古来の概念である様々な不変の感情を表現したというもの。東洋の様々な打楽器の音色を思わせるプリペアド・ピアノの響きが織り成す神秘的な世界は見事。ジョシュア・ピアースはこのソナタとインタリュードをコンサートで23回は演奏したという兵。さらに、ブックレットには、どのピアノ線にどんなネジやボルトを仕掛けたかが詳細に記されており、こちらも見逃せません。

[CD2]
ピアノと管弦楽のための協奏曲(1957-58)はもともとは「ソロ・フォー・ピアノ」という63ページの作品。演奏者はどこを弾いても全部を弾いてもどんな順番で弾いてもよい、というもの。これが発展してピアノと管弦楽のための協奏曲になりました。管弦楽といっても、その編成も人数もこれまた演奏者まかせ。アトラス・エクリプティカリスは86ものパートからなる器楽(管弦楽)作品。1961年8月3日に初演され、一柳慧もアシスタント・コンダクターを務めました。1964年にはバーンスタインによっても取り上げられるなど、ケージの代表作となりました。仏教の思想と、「森の生活」のヘンリー・デヴィッド・ソローの思想の世界観をもつ作品で、鳥がさえずり、キノコが豊かに成る森を思わせます。

[CD3]
「アルファベット」は、1982年にラジオドラマとして生み出されたものです。ケージが愛してやまなかった、ジョイス、デュシャン、そしてサティ。三人は、ケージの豊かな想像力によってステージ上に蘇り、ちょっと不思議な会話を交わします。ギリシャ古典文学の話からカンチェンジュンガの山の話、ハイデッガー批判、レオナルド・ダ・ヴィンチの話、そしてなぜか富士山の話。さらに12人の思索家たちも加わって、会話はますますヒート・アップ。それぞれの出演者がケージの音楽仲間たちによって演じられるというのもまた興味深いもの。ケージ扮するジョイスの思慮深げな語り口には思わず聞き入っ
てしまいます。ここでは英語版のみを収録。1982年にこの作品がラジオで放送されたときのケージのコメントが入っています。

[CD4]
ヴァリエーションズは複数の出来事が同時に起こっているザ・偶然性の音楽。その出来事のひとつひとつが耳に心地よいものから虫歯に響きそうな音まで様々です。そのほかにも俳句にヒントを得たエイト・ウィスクス。また、京都の有名な竜安寺にインスパイアされて作曲したその名も「竜安寺」では、小石による波のもようをグリッサンドに、そして配置された岩(石)をピッチ(音高)に見立て、静かで不思議な世界が広がっています。

[CD5]
スローモーショーンの映像を見せられているようなハーモニー第27番、冷たい水と氷の世界を思わせる北のエチュードなど、人の心や脳裏のどこか、正気と狂気の間に潜んでいるような風景満載の作品集。鬼才ガウヴェルキのチェロと、ノップの完璧なピアノの音色が冴えわたる1枚。

 

【収録内容】
[CD1]
ケージ:ソナタとインタリュード(1946-48)
ジョシュア・ピアース(ピアノ)
録音:1975年(WER 60156[廃盤])

[CD2]
ケージ:
ピアノと管弦楽のための協奏曲(1957-58)
アトラス・エクリプティカリス(1961-62)
ペール・コティック(指)、S.E.M.アンサンブル交響楽団、ヨゼフ・クペラ(P)
録音:1992年( 原盤:WER 6216)

[CD3]
「アルファベット」
(1)1982年ラジオ放送時のケージのコメント
(2)「アルファベット」(英語版)
録音:1990年4月29日(第二回アクスティカ国際フェスティバルのライブ録音)
(原盤:WER 6310(原盤は2枚組、ドイツ語版も収録)

[CD4]
ヴァリエーションズII(1961)
8つのウィスクス(1985)
ミュージック・フォー・トゥー(1985)
竜安寺(1983-85)
録音:1998年(原盤:WER 6636)

[CD5]
・ハーモニー第27、22、24、13番(チェロとピアノのための)(1976)
・北のエチュード(ピアノを奏するパーカッション奏者のための)(1978)
・『10'40.3''』(弦楽奏者のための~チェロ・ヴァージョン)(1955)
・北のエチュード(チェロ独奏とピアノ独奏のための)(1978)
フリードリヒ・ガウヴェルキ(チェロ)、マーク・ノップ(ピアノ)
録音時期:2009年9月(原盤:WER 6718)

カテゴリ : ニューリリース

掲載: 2012年09月13日 14:15

更新: 2012年09月13日 14:30