繊細に美しい『キャリー』フィルム用マスターがアンコール・プレス
惜しくも、公開が当初の春予定から延期になっているようですが、あのスティーヴン・キングのデビュー作『キャリー』の再映画化(監督 キンバリー・ピアース、主演 クロエ・グレース・モレッツ、ジュリアン・ムーア)を記念企画。
76年版の、ホラー青春映画の金字塔、ブライアン・デ・パルマ監督、シシー・スペイセク主演の『キャリー』のサウンドトラック盤の、フィルム用マスター音源がアンコール・プレスされる。
公開当時、発売されたサウンドトラック盤は、アルバム用のミックスのため、音の感触自体が異なってくる。CD化は、その後、ライコ、ヴァリース・サラバンドよりリリースされるが、このアルバム用マスターのCD化であった。
そして、2010年10月に、ミュージカル系サントラから始まって、映画サントラ全般に守備範囲を拡大しているクリッツァーランド・レコーズが、フィルム用とアルバム用の両方のマスターを2枚組としてリリースした(限定1200枚)が、数日間で完売してしまう。
そして、今回は、すでに何度かCD化されているアルバム用マスターではなく、過去、一度しかCD化されていない、フィルム用マスターの方だけの1枚ものとして、発売。
音楽は、ピノ・ドナジオ。カンツォーネのシンガーソングライターとして知られていた彼だが、映画音楽のキャリアは、ほぼこの作品から始まり、本作の繊細で美しく、か弱く、ノスタルジックなサウンドは、彼が映画音楽作曲家として、迎えられるべき職人であることを証明していた。のち、デ・パルマ監督作品をはじめとして、幻想的な美しいメロディを提供する作曲家として、今や、すっかり巨匠である。
カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2013年01月21日 18:24