注目アイテム詳細

熟練コンビが奏でるプロコフィエフのヴァイオリン&ピアノ作品集

掲載: 2013年02月27日 12:33

更新: 2013年02月27日 12:58

ファン・クーレン&ブラウティガム

イザベル・ファン・クーレンとロナルド・ブラウティガムによる充実のプロコフィエフ

1984年にBBCヤング・ミュージシャン・オブ・ザ・イヤー優勝以来、活躍中のイザベル・ファン・クーレン。
彼女はヴァイオリンだけでなく、ヴィオラも演奏し、室内オーケストラの指揮も行う多彩なミュージシャンです。
2012年秋より、スイスのルツェルン藝術大学で、この3つの分野で行進の指導にあたっています。
ロナルド・ブラウティガムは、オランダでもっとも尊敬を集めるピアニストの一人。
2011年よりバーゼル音楽院の教授を務めています。オランダ音楽賞を受賞。
また、アンドリュー・パロット指揮ノールショピング交響楽団と共演したベートーヴェンピアノ協奏曲集のCDは
2010年「MIDEMクラシック賞」のベスト・コンチェルトに選ばれました。

ファン・クーレンとブラウティガムは22年間デュオを組んできました。
この全集はヨーロッパ中でテレビ放映された演奏です。
二人の引き起こす化学反応の素晴らしさは、演奏を聴いた瞬間におわかりになるでしょう。
プロコフィエフのヴァイオリンとピアノのための作品は、ここに収めらた3つの作品に限られています。しかも、そのうちの二つはプロコフィエフ自身による編曲作品です。
ソナタ第2番は、もともとはフルートとピアノのために書かれた作品で、5つのメロディは、ソプラノ歌手ニーナ・コシェッツのために1920年に書かれた歌曲です。
また、この二つのソナタの作品番号とタイトルはこれまで誤解されてきました。
1943年、第二次世界大戦の混乱の最中、プロコフィエフはフルートとピアノのためにソナタ第2番ニ長調作品94を作曲し、これは1943年12月7日に、フルーティストのニコライ・チャルコフスキーとスヴャトスラフ・リヒテルによって初演されました。それを聴いたヴァイオリニストのダヴィッド・オイストラフがプロコフィエフに、この曲をヴァイオリンとピアノ用に編曲するように熱心に勧めたのでした。
ピアノパートはまったく変えられておらず、フルートパートのみがオイストラフとの共同作業によって編曲されました。このヴァイオリン版の初演は、1944年6月17日。第一楽章は、繰り返される優しく牧歌的で、変化に富んだリズムのパッセージに支配されており、勇敢な曲想です。この個性的な素材は、同年に作曲されたプロコフィエフの交響曲第5番を彷彿とさせます。第二楽章はスマートなトリオを伴うスケルツォ。それに続く第3楽章は3つのパートからなるセレナーデです。最初のパートは『ロメオとジュリエット』のバルコニーのシーンを思い出させ、中間部はリズムが強調されて、最終部へと溶け込んで行きます。最終楽章はロンド。生命力とエネルギーに満ち、圧倒的で、アイロニーすら感じられるかもしれません。ヴァイオリニストにもフルーティストにも愛されているこの作品を、プロコフィエフ自身は「優しく、流れるような様式」と記述していますが、長く抒情的で情緒的なラインがある一方にあり、ユーモアとペーソスとがもう一方にあり、それらが激しいコントラストを生み出しています。
ソナタ第1番作品80は、第2番とは対照的に、暗い雰囲気が充満しています。委嘱者であるダヴィッド・オイストラフとレフ・オボーリンによって初演されました。作曲者立ち会いのもとリハーサルがなされ、プロコフィエフは奏者たちに強弱や表現の限界まで突き進むよう促したと言います。第一楽章と最終楽章に現れる弱音器付きの素早い音階は、「墓地に吹く風のように」演奏することが望ましいとプロコフィエフと伝えました。そのような指示をうけたオイストラフは、このソナタの美と音楽的な深さに強く感銘を受けていました。プロコフィエフは1938年にソナタ第一番を作曲しましたが、当時7百万人のロシア人が捕虜収容所に収容されており、50万人の上流社会の市民たちが殺害されていました。2年前にソヴィエト連邦に戻っていたプロコフィエフは、何度もこのソナタを書いてはその手を止めて、いくつものバレエ、オペラ、映画のための音楽を書いています。また彼の記念碑的なピアノソナタ第6、7、8番もこの時期に生まれました。

【曲目】
プロコフィエフ:
ヴァイオリン・ソナタ第2番 ニ長調 作品94bis
ヴァイオリン・ソナタ第1番 ヘ短調 作品80
5つのメロディー 作品35a
【演奏】
イザベル・ファン・クーレン(ヴァイオリン)
ロナルド・ブラウティガム(ピアノ)

カテゴリ : ニューリリース