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ビビオ、最新アルバム『SILVER WILKINSON』を日本先行発売

Bibio

世界で放映されたamazon Kindle 3、そしてGoogle GlassesのCM(現在までにYouTubeの再生回数は2000万回以上を記録)、そしてここ日本でも某車メーカーの人気CM「負けるもんか」(2012年度ADCグランプリ受賞)に楽曲を提供するなど、すでに多くのリスナーの耳にその音楽を届けているビビオが、<Warp>から3作目となるアルバム作品『Silver Wilkinson』を完成させた。

本作についてビビオは…

アルバム制作において、作る前からあらかじめテーマを定めることはない。そうしてしまうと、おそらくどこか窮屈な感覚を覚えてしまうからだろう。自然な創作のフローを抑制してしまったり、新しいアイディアが生まれるのの妨げになったり。ただし、抑制と制約はまったく異なるものだ。制約は創造性に影響を与える。俳句の定型だったり、使える色の限られたパレットだったりが、強制的に選択を強いるように。このアルバムにおいて、アルバムが形作られる前から存在するテーマのようなものがあったとすれば、それは非常にぼんやりとしたものだった。オーガニックで、生音によりフォーカスしていること。ギターやその他の生楽器の音をより多く録音して使うこと。でも僕は純粋主義者じゃないし、スタイルを変えることを控えたりはしない。その結果、この作品も前の2作同様、さまざまな要素を含んだ作品になったと思っている。

アルバムを作るときには、“自然の赴くままに”という姿勢をある程度持っているが、それは綿密に方向付けられたどんなに素晴らしいアイディアよりも、新たな発見の方がより魅力的に感じるからだ。長い時間をかけ、全力でアルバムを完成させた後にも、そこからまた新しい変化を求めてしまう。冬が終わりに春の訪れを焦がれてしまうように。僕は季節の変化が好きで、制作においても大きな影響を受けている。自分の作品を季節に例えて考えるのも好きだ。それぞれが個性を持ちながら、一つの大きなものを作り上げるイメージだね。それぞれがお互いを補い合い、引き立たせる。このアルバムに関しても、前作とまた対照になるような新しい“季節”を求めていたと。

収録曲の多くは、スタジオで取りかかり、スタジオで完成させているけど、プロセスと結果に新鮮さを求めて機材を外に持ち出すこともあった。「À tout à l'heure」は、家にいるのが申し訳ないくらい晴れた日に、家の庭で作り始めた。制作意欲に溢れていたから、あえて機材の数を制限して庭に持ち出した。12弦ギター、MPCサンプラー、マイク、そしてカセット・レコーダーだけをね。そしてプラスチックのじょうろとか、植木ばさみとか、庭にあった物をたたいてパーカッションにした。ギターの音のイメージは、ずっと頭の中にあったけど、環境を変えたことがこの曲の土台となって、そのあとスタジオで完成させたんだ。この曲のイントロを聴くと、あの陽の光や、庭の様子が浮かんでくる。まるであの瞬間を記録した写真のようにね。もちろん歌詞も、あの晴れた日の外の風景に影響されてる。

個人的に特に気に入っている「Dye The Water Green」は、雨の日に僕の家のレンガの物置で作り始めた。まわりの風景を変えたかったのと、屋根に当たる雨音をレコーディングしたくてね。考えていたギターのリフも、その環境で新しくレコーディングしてみた。どこか古びた感じの雰囲気を出したかった。もしスタジオにいたら、このアイディアは思いつかなかっただろうって感じたことを覚えてる。異なる環境に身を置くことは、感覚や演奏にも影響を与えて、多様性をもたらしてくれると思う。

と語っている。

 

 

カテゴリ : 予約 | タグ : UK/US INDIE

掲載: 2013年04月02日 20:17