世紀の大発掘盤！1978年韓国産ジャズ／レア・グルーヴの大傑作

　世紀の大発掘盤！
　韓国の作編曲家オム・ジン、アレンジャーのイ・パングンが手掛けたジャズ・ユニットが1978年に吹き込んだ、ジャズ／ジャズ・ファンク／レア・グルーヴの知られざる幻の大傑作が復刻。当時の韓国の先鋭ジャズメンによる、まさしく「ジャズ・アリラン」な大傑作！

　当時、伝統的な韓国歌謡と米国のポップス／ロック、日本の演歌の影響下にあったトロットなどが韓国の音楽マーケットを席巻する中で誕生した、韓国初の純国産モダン・ジャズ・ユニットと言われているのが、このイ・パングン・アンド・コリアン・ジャズ・クインテット78'です。

　日本に生まれ、そこでジャズの影響を受けたオム・ジンが集めたのは、当時の韓国ジャズ・シーンの中でも極めて才能豊かな人材達で、そんな彼らが2管編成で聴かせる素晴らしい演奏の数々が本作に吹き込まれています。過去、未だに踏み込まれることの殆ど無かった、ディープな韓国産ジャズの世界が、〈プロダクション・デシネ〉と韓国を代表するインディレーベル〈Beatball Music〉のタッグで、遂に切り開かれました。その話題性より何より、この圧倒的に格好良いサウンドにまずはたっぷりと驚いて下さい。隣国に秘かに残された圧倒的な大傑作が、遂に甦ります！

　何と言っても衝撃的なのは、スピリチュアルな序章を経て、強烈なドラムブレイクとともに走り出すジャズファンクの名曲“アリラン”。そのソリッドなビート、うねるベースライン、程よい抑制の中で繰り広げられる圧倒的な掛け合いがあまりにもクールな名曲です。続く、メロディアスな“誰もいない海 （ピンバダ）”では一転、グループのメロウサイドの魅力が爆発しており、この2曲だけでも本作が傑作であることを実感出来ることでしょう。“雨降る夜に （ピネリヌンバメ）[雨のジョージア （Rainy Night In Georgia）]”、“晴れた朝 （ヘマルグンアチム）[朝日のようにさわやかに（Softly, as in a Morning Sunrise）]”などのスタンダードナンバーで聴かせるアレンジや演奏のクオリティ高さも特筆点ですが、再びソリッドなファンキージャズを聴かせる“行かれるのですか （カシリ）”、マッドな雰囲気も猛烈に格好良いスピリチュアル・ジャズ“ 恨五百年 （ハンオベンニョン）”がこれまたスゴい。ラストをコルトレーンでお馴染みの名曲“私のお気に入り（ナエモドゥンゴッ）[My Favorite Things]”で、華麗に締めくくるアルバムとしての構成も実にバランスがよく、ただただ驚くばかりの1枚です。

　ファン・ドッコ（After Hours）、パン・ミンジュン（DJ Soulscape/360 Sounds）による解説の日本語翻訳が付属。

※マスターテープ紛失のためオリジナルLP盤からリマスタリングを行っております。複数のLPを使用し、可能な限りの修復作業、リマスタリング作業を行っていますが、当時の韓国のプレス環境や、録音状況により、一部の箇所で技術的に除去不可能なノイズがございます。

【収録曲】
1. アリラン
2. 誰もいない海 （ピンバダ）
3. 雨降る夜に （ピネリヌンバメ） [雨のジョージア (Rainy Night In Georgia)]
4. 晴れた朝 （ヘマルグンアチム） [朝日のようにさわやかに (Softly, as in a Morning Sunrise)]
5. 行かれるのですか （カシリ）
6. 恨五百年 （ハンオベンニョン）
7. 私のお気に入り（ナエモドゥンゴッ） [マイ・フェイヴァリット・シングス (My Favorite Things)]