1.アントニオ・ヴィヴァルディ~「LFJ2014」10人の作曲家
毎年、恒例となりました「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン『熱狂の日』音楽祭」。2014年のテーマは10回記念「祝祭の日~Jours de Fêtes~」。
10人の作曲家たちが10回目を祝うパーティに集まる、ことをルネ・マルタンはまず考えました。そして付けられたのが「Jours de Fêtes(ジュール・ド・フェット)」というタイトル。「Fêtes」は「Festival=祝祭」を意味し、「Jours」は「La Folle Journée」の「Journée」と同じく「日」を意味します。
これは、フランスの映画監督・俳優であるジャック・タチのコメディ映画「Jour de Fête(邦題:のんき大将脱線の巻)」から引用したもの。コミカルで、観ると幸せになるイメージをルネはそこに重ねたのです。1949年の公開当時、本作はモノクロ上映でしたが、実はフランス最初の長編色彩映画として撮影されていました。その革新性も、ルネ・マルタンを刺激したのかもしれません。また、フランスで若者が「フェット(Fête)しよう」と使うときは「パーティしてはじけよう」という意味があります。
10回目を迎える「熱狂の日」。ぜひ一緒にフェットしましょう!(東京国際フォーラム)
ルネ・マルタンが紹介する10人の作曲家たち 1
バロック音楽のスターは熱意あふれる人情家
アントニオ・ヴィヴァルディ
子供たちでも知っている名曲「四季」ですが、生みの親であるヴィヴァルディは「バロック音楽」の時代における大家でした。イタリアで活躍した彼ですが、明るい太陽光のようにはじけているその音楽を聴いているだけで心が躍ってしまいます。素晴らしい音楽家としての顔をもつ一方、彼は教会でも司祭を務めており、孤児院にいる身寄りのない女性たちにヴァイオリン演奏などを教えていました。しかも彼女たちのために音楽院まで作ったといいますから、とても熱意のある人だったのですね。そうしたヴィヴァルディの曲に注目していたのが、7歳年下のドイツ人作曲家であるバッハ。バロック音楽のスーパースター2人が、私たちに幸せを運んできてくれます。
LFJ2014で演奏される楽曲
ヴァイオリン協奏曲集《四季》 作品8
トリオ・ソナタ 作品1-2
トリオ・ソナタ 作品1-12
《忠実な羊飼い》 作品13-6、ほか
カテゴリ : ニュース
掲載: 2014年02月22日 01:30