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ガーディナーによるメンデルスゾーン『スコットランド』。カップリングはピリス独奏のシューマンの協奏曲

ガーディナー~メンデルスゾーン:交響曲第3番「スコットランド」

サー・ジョン・エリオット・ガーディナーがロンドン響を指揮して、メンデルスゾーンの交響曲第3番「スコットランド」と序曲「フィンガルの洞窟」をレコーディング。
2014年1月21日に、バービカンで行われたコンサートの模様をライヴ収録したもので、当コンビによるメンデルスゾーンの交響曲全集録音シリーズ第1弾となります。ロンドン響にとっては、アバドの指揮でメンデルスゾーンの交響曲全集を初めて完成したのが1985年のことですので、完成すればほぼ30年ぶりの新たな全集の登場ともなります。
よく知られるように、ガーディナーは、1996年にウィーン・フィルを指揮して交響曲第5番「宗教改革」をライヴ録音、1997年にウィーン・フィルを指揮して交響曲第4番「イタリア」“現行版"の全曲をセッション録音しています。
しかも、交響曲第4番「イタリア」について、ガーディナーは1998年にウィーン・フィルを指揮して、こんどは1833/34年改訂版から、第2楽章から第4楽章をセッション録音するというこだわりをみせてもいました。
このウィーン・フィルとの交響曲シリーズは残念ながら、全集完成には至らなかったので、16年の時を経て、新たなシリーズにかけるガーディナーの意気込みたるや、ひとかたならぬものがありそうです。ロンドン響との顔合わせは、ガーディナーがここ毎シーズン、定期公演への客演を重ねて、親密な関係を保持しているだけに、出来ばえにはかなりの期待を持って迎えられるところです。なお、プログラム・ノートの執筆もガーディナー自らが手掛けており、ここにもシリーズに向けた気合いのほどが伺えます。
このたびは豪華なカップリングもおおきな魅力。メンデルスゾーンの2作品と同日の演奏で、名手ピリス(ピリスとも)をソリストに迎えた、シューマンのピアノ協奏曲を収録しています。ピリスは、1997年9月にアバド指揮のヨーロッパ室内管と同曲をセッション録音していたので、16年ぶりの再録音ということになります。ピレーシュはシューマンをキャリアの初期から取り上げて得意としていますが、美しく磨き抜かれた音色とあたたかい情感のこもった音楽に集約される、近年の進境には著しいものがあり、こちらも興味の尽きない内容といえるでしょう。
なお、当アルバムでは、従来のSACDハイブリッド盤に加えて、同一の演奏内容を収めたピュア・オーディオ・ブルーレイ・ディスクが同梱されます。お手持ちのブルーレイ・ディスク・プレーヤーで手軽に楽しめるハイスペックのフォーマットへの対応は、かねてよりオーディオ・ファイルからの要望も高かったのでなんとも嬉しい配慮といえるでしょう。さらにボーナス映像として、ブルーレイ・ディスクのビデオ・パートには、2014年1月21日の本拠バービカンにおけるコンサート当日すべてのプログラム、序曲、協奏曲、交響曲が丸ごと収められ、まさに至れり尽くせりの仕様となっております。
(キングインターナショナル)

【曲目】
メンデルスゾーン:序曲「フィンガルの洞窟」op. 26
シューマン:ピアノ協奏曲イ短調op. 54
メンデルスゾーン:交響曲第3番イ短調op. 56「スコットランド」
【演奏】
マリア・ジョアン・ピリス(ピアノ)
サー・ジョン・エリオット・ガーディナー(指揮)
ロンドン交響楽団
【収録】
2014年1月21日 ロンドン、バービカン・ホール(ライヴ)

※特典映像
メンデルスゾーン:序曲「フィンガルの洞窟」op. 26
シューマン:ピアノ協奏曲イ短調op. 54
メンデルスゾーン:交響曲第3 番イ短調op. 56「スコットランド」