ウィーン国立歌劇場総監督時代のマゼール~1983年の『フィデリオ』ステレオ・ライヴ
1983年のザルツブルク音楽祭で、ロリン・マゼールがウィーン・フィルを指揮してベートーヴェンの「フィデリオ」を演奏したステレオ・ライヴ録音が登場します。
前年のプレミアの好評を受けての再演となるマゼールの「フィデリオ」は、8月5日公演初日の模様を収めたもので、歌手の顔触れもほぼ同じで粒ぞろい(1982年はフロレスタンがライナー・ゴルトベルク、ヤキーノがイェスタ・ヴィンベルイ)。クラウセのドン・フェルナンド、アダムのピツァロ、キングのフロレスタンほか、ドラマティック・ソプラノとして当時売り出し中だったマルトンのレオノーレと、キャストもはまっています。
この年のザルツブルク音楽祭は、カラヤンの「ばらの騎士」、ムーティの「コジ・ファン・トゥッテ」と、同じウィーン・フィルを相手にぜいたくなプログラムが話題を集めましたが、ようやくソフト化されるこの「フィデリオ」もまた、ウィーン国立歌劇場音楽監督時代(1982-84) のマゼールの真価を伝える貴重なドキュメントといえ、同じ年の2月のウィーンでの公演「ファルスタッフ」(ORFEOR783092) と並んで、ここでもマゼールの天才的な指揮ぶりを堪能することができます。
(キングインターナショナル)
ベートーヴェン:歌劇「フィデリオ」(全曲)
トム・クラウセ(バリトン:ドン・フェルナンド)
テオ・アダム(バス:ピツァロ)
ジェームズ・キング(テノール:フロレスタン)
エヴァ・マルトン(ソプラノ:レオノーレ)
オーゲ・ハウグランド(バス:ロッコ)
リリアン・ワトソン(ソプラノ:マルツェリーネ)
トマス・モーザー(テノール:ヤキーノ)ほか
ウィーン国立歌劇場合唱団
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
ロリン・マゼール(指揮)
録音:1983年8月5日/ザルツブルク祝祭大劇場(ステレオ・ライヴ)
カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2015年09月11日 15:30